先日、お客さんからこんな問い合わせをいただきました。
『お客さんのクルマに元々純正でLEDヘッドランプやフォグランプがついてるみたいで、明るくしたいらしいんだけど、どうしよう?良い部品ある~??』
この問合せに対して、ある疑問が生じたため、折返しの回答になってしまった。
こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
日本製LEDの特徴についてはこちらをご覧ください。
上記の疑問を今回も島田さんに質問してみることにしました。
目次
純正でLEDフォグランプがついているおクルマのカスタムに関して相談させてもらってもいいですか。
お!純正LEDランプに関する問い合わせがきましたか。
そういう時代になったか。純正LEDヘッドランプが純正採用されてから10年以上経ってるので、クルマ好きのお客様からの問い合わせは必然とも言えるかもね。
純正でLEDランプが採用されてから10年以上も経っているのですか?僕の肌感としてもっと最近のクルマからのイメージでいましたよ。
島田
ちなみにハイマウントストップランプには今から30年以上も前に採用されている
内藤
ヘッドランプに最初に採用されたクルマは、レクサスの『LS600h』。年式でいうと2007年式。
逆輸入車、並行輸入車という位置づけのレクサスではなく、トヨタが国内にレクサスディーラーを構えてからのラインナップモデルだね。
島田
それ以降の徐々に国産車の上位グレード車種からヘッドランプのLED化は進んでいき今では新車のヘッドランプには、LEDランプかハロゲンランプしかないんだ。
HIDよりLEDの方が長寿命で省エネですから時代とのマッチングもLED拡大の大きな後押しなっている。
なるほどですね。LED拡大理由が分かりました。
内藤
島田
このような写真のように。
時折、ヘッドランプを点灯させず、ポジションランプとフォグランプでの走行してる方がいるが、そういった走行をするには純正LEDフォグランプは配光の広がり方的に不向きで暗いと感じ、物足りなさを感じてるのかもしれないね。
内藤
島田
ヘッドランプが照射しない部分を照らしてくれる。
道路の端の路肩部分であったり、車両フロント部分がそうだよね。純正LEDフォグランプであれば近距離で広範囲に照射できる配光になっているので、その辺りをカバーするようにできているんだ。
なるほどです!理屈は分かりますし、フォグランプの役割もよく分かりました。
内藤
一般ユーザーであれば尚更単純な見栄えや見た目の明るさに目が行ってしまうと思います。
内藤君、チップ数のみでしか考えてないね。むしろ性能面やフォグランプの役割に目を向けてみてくれ。LEDチップ数個にも関わらず、リフレクターの曲面を駆使して法規やカーメーカー基準をクリアするのに必要十分な光量を出している点はランプメーカーさんの技術力の高さを実感できるよ。
国内メーカーであれば、小糸製作所社、スタンレー電気社、市光工業社でしょうか。
クルマ業界に長くいるとメーカー各社の技術力に目がいくようになる。彼らはそれぞれのランプが持つ役割を誰よりも理解して製品設計をしているから、ユーザー自身もランプを正しく適切な用途で使えているのか?今一度考えていく必要があると思う。
さすが島田さんです。非常に勉強になります。
そこで思ったのですが、LEDチップを強力なものに打ち換える、もしくはチップ数を増やすことは可能なのでしょうか。
それはできない。ちまたのLED加工屋さんのようなショップさんが行うならともかく、整備経験の浅い素人が行うのは難しく、現実的には不可能。
純正LEDフォグランプの裏側には巨大なヒートシンク(LEDの熱を冷却するもの)がついていて、その後ろにはすぐ車両側となる。
島田
それが素人がいたずらに加工してはいけない理由となる。
そういう理由があるんですね。では、明るくする手段は無いのでしょうか。
無いとは言い切れないよ。手間がかかることを前提に話すと、そもそも純正でLEDフォグランプが採用されている車両の多くは、純正オプションでの取り付けている。
あるいは、上位グレードのみ採用されている。
一方で、下位グレードのフォグランプはというと、グレードやモデルによって差異は当然起こり得ることだが、基本的にハロゲンバルブの入ったフォグランプが採用されているはずだ。
島田
その際に何のハロゲンバルブが採用されているかは、先日話した車種別適合表を見れば分かるよね?
ちなみに、最近のホンダ車には車種によって異なるが、五眼(ごがん)フォグと呼ばれるようなものが、アコードハイブリッド、ヴェゼル等に採用されいる。この手のランプは専用形状となっていて、ハロゲンフォグランプとの入れ替えはできない。
ふむふむ。なるほどです。車両の中にはハロゲン用ランプに交換できない場合があるけども、回り道をすれば明るいLEDバルブに入れ替えることもできなくはないということですね。
その通り。車体番号からハロゲンフォグランプの純正番号から追跡することができるので、お客様にご案内しやすいよね。
内藤
島田
そこで、現在ついているフォグランプがLEDだったら、中間グレード以下に装着されているフォグランプを調べてみる。それでハロゲンバルブを使っていれば、それを購入すれば、明るいLEDフォグランプに出来るよ。
もちろん色もイエローにだって変えられる。
内藤
島田
内藤
島田
そして、さっき話したホンダのアコードやヴェゼルのLEDはカプラーの形が異なるから、LEDとハロゲンで互換性がないんだけど、変換カプラーを制作して取り付けることもできる。
これは部品商やディーラーでカプラーとジョイントパーツを購入して制作しなければならないけどね。
内藤
島田
内藤
ところで、純正LEDフォグランプとハロゲンフォグランプに互換できるかどうかって見分け方ってあるのですか?お客様にご案内するにしても、ある程度事前知識として持っておきたく、お聞きするものです。
そうだね。話した通り、メーカーによっては形状が決まってしまっているものを除き、丸型のフォグランプ(トヨタ車、スズキ、ダイハツ、一部ホンダ)に採用されているフォグランプであれば、互換できる可能性はあるよ。
例えば、直近の車両ではないけど、少し前のトヨタ車であればVALEO社のもので中身はハロゲン「H16」が採用されているので参考にして。
島田
内藤
島田
この後、無事にお客様に対して回答することができました。島田さんありがとうございます。
今回勉強した純正LEDフォグランプ。レクサスの他にもフィット・プリウスα、ノア、ヴォクシーと殆どの車種でLED化が進んでいます。
その中でもC-HRは、フォグが純正LEDであり、日本ライティングからも交換用のユニットが販売されているので、実際に取付をしてみました。
C-HRのオーナー3年目のしがじーずさんにお手伝いいただき、取付方法から純正LEDとどのくらい明るさが違うのか比較してもらいました。
C-HRもフォグランプは純正LEDですよね?実際に明るさはどうなんでしょうか。
しがじーずさん
C-HRに乗り換えたときは、純正LEDの色味が6000ケルビンに近かったので好みで気に入ってましたが、光量があまりにも弱くライトとしての効果は正直ないと思います。
フォグ本来の霧が出ている時に前方の車に知らせるという効果はあるのかもしれませんが、それであれば3000ケルビン台のイエローフォグの方が良いと思います。
ほとんどがファッション性を求めたものだと思いますね。
オフ会を主催されているのとお聞きしましたが、C-HRオーナーさんは皆さんそうおっしゃいますか?
しがじーずさん
クラブの管理にしてかなり人柱となり先行してパーツをつけたこともあります(笑)
内藤
大変ご苦労されましたね。今回日本ライティングから発売されたC-HR専用純正LEDフォグランプ パワーアップキットはお役にたてると思います。
しがじーずさん
しがじーずさん
内藤
しがじーずさん
しがじーずさん
しがじーずさん
モールを外す時に前側にピンがあります。壊さないようにインナーカバーをめくり手を入れて外します。ここが最大の難関だと思います。
しがじーずさん
バンパーを外して置く時の布や段ボールがあれば良いかと思います。養生テープもボディ等を傷つけないようにするのには必要です。
しがじーずさん
しがじーずさん
しがじーずさん
白のフォグライトが私。
しがじーずさん
上の写真が純正LEDフォグ。
下が、日本ライティングさんのC-HR専用パワーアップキット。
純正LEDフォグ。
日本ライティングのC-HR専用パワーアップキット
比較すると、明るさの違いがよく分かりますね。大変満足していただき嬉しい限りです。
しがじーずさん
あと、ライトを試験点灯する時にはブリクラッシュのカプラーを必ず嵌めないといけません。モールのクリップは破損しやすいので慎重にする必要があります。
と細かいことを言えば、切がありませんが、一番の注意点は事前に作業手順などの資料を確認して置くことだと思います。
内藤
島田
内藤
島田
しかし、晴天時ではイエローフォグのほうが白フォグより暗く感じるだろう。
内藤
島田
そこで、どうせ交換するならLEDチップがイエローに発光するタイプに交換するのが明るくてよいよ。
内藤
内藤
島田
内藤
島田
内藤
ほぇ〜、フォグをHIDにしたくて調べてたら今付いてんのがプラスティックのレンズでHIDだと熱量が凄すぎてプラスティックが溶けるからガラスにしなきゃいけないってでてきて、左右で6.7万かかるからってずっとやってないんすよぉ(´・ω・`)
— おいたん (@____nya23) February 21, 2017
島田
でもガラス製の時と同じワット数のハロゲンバルブではまずいから、現在のフォグランプは19WしかないH16というバルブを使っている。
内藤
内藤
島田
フォグランプはなくても問題ないといえばそれまでだろう?だから、時代に逆行しているのではなく、クルマとしてみれば正常進化といえるよ。
例えば、マツダの新型車なんてフォグランプがない。
内藤
でも消費者にとっては、フォグランプの光量を上げることやイエローにカスタムすることは魅力的なんですけどね。
島田
そうすることでHIDキットも装着できる。
内藤
島田
あと、ドライバーユニットの取り付け位置も考慮しないと。
内藤
島田
特にバンパーの裏側には結束バンドで固定できる場所がない。
内藤
島田
そして、バラストとバーナーはコネクターで接続するのが一般的だから、バンパー脱着で配線が切れないようにちょうどよい位置にコネクターがくるようにバラストの位置を考える。
内藤
島田
当然雨の日の走行を考えて、水の進入がない場所を選ぶことも重要だよ。
内藤
ここはお客さんにきちんと説明しなければならないですね。
島田
ドライバーユニット内蔵型を選びユーザーも多いが、これだと、大きくて取り付けに加工が必要になることがある。
内藤
島田
もし一体型と迷っている場合は、取り付けリスクの説明を忘れないようにしたい。
内藤
純正LEDフォグランプは、ヴェルファイアやC-HRなどハロゲン仕様のフォグユニットに交換することで社外LEDへの変更が可能となります。
ホワイト以外にもイエロータイプや今流行の2色切り替えタイプにも交換できるので、もし純正LEDフォグランプが暗いとお考えの方は検討してみてください。