アイキャッチ画像引用元:三菱
こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
ミニキャブバンは、すでに半世紀以上に渡り販売される歴史ある軽商用バンです。
この軽バンは、三菱の惜しみない技術が投入され、独自の進化を遂げてきました。そこで、ミニキャブバンがどんなクルマのか、そしてヘッドライトはどう進化してきたのかに加え、カスタム手法についても解説します。
内藤
軽トラマニア小泉
だから、同じクルマの荷台を変えただけと感じるけど、全く別のクルマといっていいほど違うんだよ。
内藤
軽トラマニア小泉
そして横から見ると分かるけど、後輪のタイヤの位置が全然違う。
軽トラは荷台の少し後ろだけど、軽バンはリアバンパーに凄く近い。
これは、ホイールベースが短ければ小回りが効くから農作業に向いている。
そしてホイールベースが長ければ直進安定性に優れているから、長距離配送にもってこいというわけだね。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
それで、三菱が生産していたミニキャブについてと、他のメーカーからOEM供給を受けるようになったミニキャブについて知りたいんです。
軽トラマニア小泉
それが他社からのOEMになり、どう変化したか気になるのもわかるよ。それじゃあ、ミニキャブバンについて解説するよ。
ミニキャブバンは、ミニキャブトラックの発売から2年後の1968年に初代が登場します。その後、2代目ミニキャブトラックが1971年登場に合わせて、フロントグリルを一新してミニキャブELバンとして登場します。
しかしミニキャブバンの形状は初代のままでした。
1976年に軽自動車の規格枠が拡大されると、旧型サイズのままでエンジンを暫定的に471ccにしたミニキャブ5バンが登場します。しかしその翌年1976年には、新規格いっぱいまで拡大し、排気量も546ccとしたミニキャブワイド55が登場します。
三菱は、かつて1960年代当時、クルマと船舶のどちらに舵を取るか悩んでいた時期であり、エンジン開発に他社から後れを取っていました。そんな中、4気筒エンジンでも6気筒エンジン並の静粛性とパワーが出せるサイレントシャフトを開発します。
このサイレントシャフトは好評であり、ミニカなど軽自動車にも採用されました。そして、このサイレントシャフトが、3代目ミニキャブワイド55にも採用され、ワンランク上の静粛性と商用車らしい力強さを発揮しました。
1980年代に入ると、軽商用車の需要は高くなるとともに、使用方法も多様化してきました。それに合わせ、広い車内の高性能の走りを身に着けた4代目ミニキャブバンが登場します。
ミニキャブバンは、商用車だけでなくレジャーでの使用を想定したワンボックスタイプとして登場し、上級グレードにはエステートと呼ばれる軽自動車初となる電動スライド式ガラスサンルーフを備えたモデルも登場します。
広くなった室内を快適に使用できるように、スライド式運転席シートを採用したほか、軽自動車初となるチルトステアリング、エアミクスヒーターも採用されます。
その後、1987年にスーパーチャージャーが用意されると、1989年にミニキャブバンの高級モデルとしてミニキャブブラボーがエステートの後継モデルとして登場します。
ミニキャブブラボーは、大型バンパーやエアロパーツを組み込んだスーパーエアロルーフ車をラインナップし、商用車とは思えないスタイルと快適性が魅力でした。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
ミニキャブバンは、1999年にクラッシャブルゾーンを備えたセミキャブオーバータイプで6代目が登場します。リアシートを畳むとクラストップクラスの容量を誇ったほか、大きく開くテールゲートと両側スライドドアは、使いやすさを追求するものでした。
そして、2011年にi-MiEVの技術を活用した電気自動車ミニキャブミーブバンが登場します。ボディとシャシーはミニキャブバンのモノを使用し、動力系統はi-MiEVを使用しています。
商用車の電気自動車の魅力は、静粛性が良く、振動がないことです。
特に振動は、信号待ちでエンジン振動が常に体に加わり蓄積して、ドライバーのストレスに繋がります。ミニキャブミーブは、停車すると振動は何もないので、ドライバーにとって大きなメリットといってよいでしょう。
ミニキャブミーブは、発売前にヤマト運輸がプロトタイプで実証実験を行い、その後100台購入しています。そして、2019年には日本郵便が東京都を中心とした大都市圏近距離エリアに1200台導入することを決めました。
内藤
軽トラマニア小泉
それで、現在のガソリン車と遜色なく使えることが分かったうえ、静粛性に優れているので採用されることになったんだって。
内藤
三菱は、2013年8月にスズキから、ガソリン軽商用バン・トラック、及び、キャブオーバーワゴンのOEM供給を受けることを発表します。
2013年度中にミニキャブバンの生産を終了し、2014年春からスズキからOEM供給を開始するとアナウンスしました。
そしてついに、2014年2月にスズキからのOEMを受け7代目ミニキャブバンを発売します。エクステリアでOEM元のエブリイとはエンブレム類以外は変更がありません。
7代目ミニキャブバンは2015年2月に供給元がモデルチェンジしたことから、1年1ヵ月で現行8代目にモデルチェンジしています。
8代目に変わった現行モデルとOEM供給元との違いは、エブリイの全てのグレードで5MTと4ATが用意されていますが、ミニキャブバンのターボモデルと中間グレードのGには5MTの設定がありません。また、ボディ形状もミニキャブバンには標準ルーフがありません。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
5代目ミニキャブバンは、1991年から1999年まで販売されましたが、当初丸形2灯式のシールドビームが採用されていました。
その後、1994年にマイナーチェンジされると角型2灯式ヘッドランプが採用されたのでハロゲンバルブになったのではと、当時期待したユーザーもいましたが、残念ながら角型2灯式のシールドビームでした。
6代目ミニキャブは、1999年から2014年までガソリンモデルが販売され、電動モデルのミニキャブミーブが2011年から販売されています。
ヘッドライトは、6代目からH4ハロゲンバルブが採用されます。その後、世の中ではHIDヘッドライトが主流となりますが、ミニキャブバンは6代目が終了するまでH4ハロゲンバルブでした。
そして注目の電動自動車のミニキャブミーブですが、こちらも特に電力の少ないLEDに変更されることなく、H4ハロゲンバルブが採用され続けています。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
でも、2021年3月で生産終了を決めていたから、そこまでコストを掛けられなかったという事かな。
7代目からスズキからのOEM供給となり、ヘッドライトはエブリイと共通になります。採用されたヘッドライトはH4ハロゲンバルブで、OEMとなった7代目も6代目と同じハロゲンバルブが採用されていました。
ただし、エブリイワゴンには、HID装着モデルがありましたが、ミニキャブバンの上級モデルへの採用はありませんでした。
8代目は、2015年に登場しましたが、ヘッドライトはH4ハロゲンバルブのままです。
ただし、ハイビーム走行中に対向車や先行者がいたり、明るい場所を走行すると自動でロービームに切り替わる、ハイビームアシストが採用されました。
このハイビームアシストは、全グレード標準装備ではなく、ブラボーターボとGにのみ標準装備です。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
だから、明るくしたいとカスタムしようと考えるんだけど、6代目のミニキャブバンはLEDバルブの取り付けは注意したほうがいい。
その辺も踏まえながらどんなカスタムがあるか解説するね。
5代目以前のミニキャブバンは、全てシールドビームなので、ヘッドライトを明るくするには、電球交換式ハロゲンヘッドランプに変える必要があります。
弧の電球交換型ハロゲンヘッドランプは、丸形と角型の2種類があるので、5台目のミニキャブバンにも取り付けできます。
また、ハロゲンヘッドランプは光源にH4バルブを使用しているので、LEDバルブ交換もできないわけではありません。ただし、ヘッドライト裏のスペースには十分注意が必要です。
6代目は、三菱で設計された最後のミニキャブバンですが、ヘッドライトカスタムで明るくするには、高効率ハロゲンバルブが主流です。
6代目は、残念なことにLEDバルブが収まるスペースがライト裏にありません。これは日本ライティングが販売する軽バン用でも取り付け不可です。
※7代目、8代目は取り付け可能
そこで、6代目ミニキャブバンで明るいヘッドライトにカスタムするなら、無難に高効率バルブがおススメです。
最近のヘッドライトカスタムは、明るくするだけでなく、ヘッドライトのデザインを変える手法が取られるようになっていきました。
これもLEDの普及で実現したカスタムで、多彩な光らせ方や明るさ、そして色味を表現できます。
そして光だけでなく、ヘッドライトにガーニッシュを取り付けて、見た目の印象を変える方法も多くなったほか、さらに上を目指すとヘッドライト内をブラックアウト化するようなカスタムも見られます。
もちろん、ミニキャブバンにもLEDで加飾されたカスタム済みのLEDヘッドライトユニットも販売されています。値段はかなりしますが、他人と差を付けたい人や個性を出したい人に人気です。
内藤
軽トラマニア小泉
しかも日産NV100クリッパー、マツダ・スクラムも同じエブリイだからね。これらのパーツも共有できるところがいいよね。
内藤
今回も色々有難うございました。
ミニキャブバンはい三菱が設計して開発してきた軽商用バンです。
長い歴史の中で、数々の軽自動車初を世に送り出し、技術の先端を走っていたミニキャブバンでしたが、ヘッドライトに関しては、ごく普通のハロゲンバルブが現在も使用され続けています。
しかし、H4ハロゲンバルブ採用という事は、簡単にカスタムできるクルマであり、明るさも自由に変えられ、個性を出せるクルマという事です。
また、OEMになったことで、ミニキャブバンという枠を超えて、同じOEM供給の他車からの流用も可能という、非常にカスタムに恵まれたクルマです。