こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。
ガラスコーティングは手で施工するのが当たり前でした。
最近は機械洗車にもガラスコーティングのメニューが用意され、気軽に簡単にガラスコーティングが施工できるようになっています。
しかし、洗車機のガラスコーティングはすぐに撥水性能が無くなるという話も聞かれ、手で施工するガラスコーティングもすぐにコーティングが落ちるのではと心配する人もいます。
そこで、洗車機のガラスコーティングとはどんな商品なのか、そして手で施工するガラスコーティングと何が違うのか詳しく解説します。
目次
内藤
そこで気になるのが洗車機のガラスコーティングの性能なんです。
もし、手で施工するタイプとそれほど変わらないなら洗車機でも良いような気がするんですが。
島田
内藤
島田
洗車機には、コーティングメニューとして撥水コート、Gプロテクト、ビーナスコートなどが用意されています。
かつて洗車機は、水洗いコース、シャンプーコース、ワックスコースが主流でしたが、この上のメニューに撥水コートやガラスコーティングのメニューが搭載される機種が増えています。
洗車機は、ガソリンスタンドや洗車場により洗車機メーカーが異なるので、ガラスコーティングのネーミングも異なりますが、基本的にシャンプー洗車後にガラス系分子のコーティング剤を塗布します。
また、洗車機によっては撥水コートをかけてからガラスコーティングを塗布してツヤや撥水性能を高めています。
内藤
島田
そして、クルマの形状は車種ごとに違うだろ。どんなに優れた洗車機でもまだ細かい部分までコーティングを塗布できない。
だからムラにもなるんだ。
内藤
島田
寒い日でも問題なく洗車できるし、体力も使わないからね。このメリットは大きいと考える人はかなりの数いると思うよ。
内藤
島田
もちろん、失敗したと思う人だっているよね。だから効果はあるけど納得できるレベルは人それぞれという事かな。
内藤
島田
クルマの汚れは千差万別です。埃をかぶっただけの場合や、泥をかぶっている場合、そして虫の死骸や鳥の糞が付着している場合でかなり洗車後の仕上がりに違いがでます。
埃をかぶっているだけなら、水洗いだけでも綺麗になりますが、泥などが付着していると、洗車機を何回も往復させシャンプーを使わなければ綺麗にならないでしょう。
また、クルマの形状の違いも影響されます。ドアミラーやスポイラーによって、洗車が上手くできないことがあり、汚れを完全に取り除けないことがあります。
ここまでは、クルマをキレイに洗う作業ですが、この段階でキレイに出来なければ当然ガラスコーティングをしても仕上がりはキレイになりません。
それは汚れを完全に落とさなければ、汚れの上にコーティングを塗布することになり、せっかくコーティングしてもすぐに汚れと一緒に剥がれてしまうからです。
クルマの汚れには、アスファルトの跳ねによるピッチタールや鉄粉といった、通常の手洗い洗車でも落とすのに苦労する汚れがあります。
この汚れは手洗いでも落とすのが大変ですから、洗車機のシャンプー洗車程度では落とすことはできません。
ピッチタールは、アスファルト舗装して間もない道路や、暑い夏にアスファルトを走行すると付着しやすくなります。
そして鉄粉は、塗装面に刺さるように付着し、塗装表面がザラザラとした手触りになるのが特徴です。
しかも鉄粉なので放置するとサビて茶色く変色し、塗装面に小さな茶色い斑点を作り出します。
特に淡色カラーのクルマは、この鉄粉の茶色い斑点に悩まされます。
鉄粉の正体は、ブレーキローターやブレーキパッドが削れたダストがボディに付着したものが多いですが、鉄道の車輪から削れた鉄粉も付着します。
そして、ブレーキダストは自分のクルマから出たものだけではなく、走行中のクルマから発生したブレーキダストもボディに付着して刺さるので、幹線道路や線路の近くに駐車しているクルマほど鉄粉が刺さりやすいでしょう。
洗車機では、鉄粉やピッチタールを落せないので、コーティングを選択するとピッチタールや鉄粉が残っている状態の上からコーティングすることになり、綺麗な仕上がりとは言えません。
内藤
先日もお客様からもあまり効果が続かないから、ゼウスクリアの簡単ボディコーティングについて問合せがありました。
島田
内藤
「洗車機のコーティングは撥水効果がすぐに無くなる。日本ライティングの商品はどうなの?」
と違った方法を望んでいる方のために、洗車機のコーティングとゼウスクリアの簡単ボディコーティングを比較検証してみました。
①艶
②撥水効果の持続期間(日数)
③コストパフォーマンス(金額に対しての効果日数)
洗車機よりも高い値段で販売しているので負けるわけにはいかないと、今回も「俺がやらなきゃ誰がやる!?」の精神でガチンコ検証を行いました。
洗車機をよく利用している顧客層の車(屋根が高いハイルーフ車)に条件を寄せるため、軽ワゴンを用いました。
使用する洗車機のコーティングは、利用する人が多く、かつ一定の評価を得ている『Gプロテクト』、通称『Gプロ』です。光沢と輝き、手触りもツルツルし酸性雨にも強いという超光沢の鏡面ポリマーという説明を知人のスタンドマンから教えて頂きました。
そして、比較するのは『Zeus clear 簡易ボディコーティング』です。
スプレータイプになりますが、艶・撥水性は多くの方から評価を頂いています。また、シャンプー洗車で汚れを落としてから濡れたボディに拭き上げしながら施工ができ、時短にも繋がるため愛用者は多いです。
こちらの2つのコーティングを①艶、②撥水効果の持続期間、③コストパフォーマンスの項目で比較してみたいと思います。
近くでいつもお世話になっているスタンドさんに仕事終わりに立ち寄らせて頂きました。
仕事帰りにサッと立ち寄れて気軽に洗車できるのが洗車機の強みです。何より屋根の高い車も簡単に綺麗にできるのは助かりますし、エアブローのおかげで拭き上げも楽なのが良いですよね。
ただし機械である以上、車の形によっては汚れを落とし切れない部分もあるのが実情です。
こちらのガソリンスタンドでは洗車機の脇にセルフで予備洗浄が出来るようにシャンプー溶剤からブラシ、スポンジまで用意されていました。
洗車機で落とし切れないであろう箇所は自分である程度、綺麗にするスタイルでコーティングがしっかり密着するように洗浄しました。
選ぶのは評判の良い『Gプロ』です。
こちらのスタンドさんでは最上級のメニューのようです。
価格は800円なので、思ってるより安いように思います。
ちなみに、系列や店舗により価格に違いはあるようですが、ザックリ調べると『Gプロ』の価格は1500円~1600円が相場のようなのでかなり安い印象を受けました。
いざ洗車機へ突入です。
ドライブスルー形式の洗車なので通常であれば車に乗ったままになりますが、今回は降りて撮影させて頂きました。
洗車直後の写真です。
拭き上げを推奨しているコースなので軽く備え付けのタオルで拭き上げしてみました。現時点で水弾きは思っている以上に優れている印象で、とても洗車機の洗車とは思えません。
また、謳っている艶に関してはタオル越しにボディに触れるとスルスルしているのですが『見た目はあまり変わらないな』というのが率直な印象です。
約1週間が経過したボディの状態です。最初の状態と比較すると見た目からして撥水性能が落ちているのがわかります。
水玉ではなく水滴になっている状態です。
約1週間で水玉から水滴に変わるわけですが、人によってはまだ撥水していると見る人もいるかもしれません。
艶に関しても見た目の印象での違いはわかりません。ボディがパール色なのも影響しているのかな?と疑問を持つ次第です。
ここから、後何日で更に性能が変化するか見ていきたいと思います。
10日ほど経過し、コーティング特有の撥水性はかなり落ちた印象です。水玉は無くなり、親水したようにボンネットに水の膜が張っている状態です。
天候や保管状況にも左右されますが、自分のような青空駐車では洗車機の上級コーティングでも10日~14日ほどの持続になりそうです。
ここまで撥水性が低下しても、見た目の艶に大きく変化がないようです。洗車後の艶には少し残念に感じる結果になっています。
コーティング効果を持続させるには、2週間に1回ほどコーティングをかけるなどが必要ですが、気軽に使用出来るので、その点は大きなメリットに感じました。
10日ほどで『Gプロ』の撥水効果が切れはじめたので、このまま『Zeus clear 簡易ボディコーティング』の施工を行いたいと思います。
基本的には自分でシャンプー洗車を行いますが、やはり屋根の高い車ほど億劫になり、洗車機に頼る気持ちも十分に理解できます。
全体のシャンプー洗車は脚立を使用して行いますが、ここも非常に手間がかかります。
このように屋根の高い車程、洗車機の利用率が高い理由がわかります。
全体のシャンプー洗車が終了しました、このボディサイズで30分ほどでした。
通常のガラスコーティングであれば更に鉄粉取りや水分の拭き取り作業がありますが、『Zeus clear 簡易ボディコーティング』はその点、非常に手軽な印象です。
更にボディに水分が付着したままコーティングが行えるのは、かなり時短になります。
付属のクロスに適量スプレーし、水分の拭き取りと同時に『Zeus clear 簡易ボディコーティング』を塗り込んでいきます。
時折、タオルの余剰な水分を絞りつつ再度コーティング剤をタオルに噴霧して拭いていきます。
ボディ全体にコーティング剤を塗布しました。
シャンプー洗車から終了までを考えると、このサイズの車で1時間程度かかりました。
仕事帰りに気軽に寄れる洗車機と手掛けのコーティングでは圧倒的に洗車機の方が早いですが、手掛けのコーティングの方が洗い残しもなく、洗車機では実現できない仕上がりになり、どちらにも手間においては一長一短あります。
コーティング後の撥水性と艶の状態です。
撥水性と艶においては『Gプロ』と同等の性能に感じました。
被膜の厚さを考えるとタオルに噴霧し、塗布していく形なので、機械で噴き付けて洗い流す『Gプロ』よりもやや薄いかもしれませんが、しっかりの水を弾くのがわかります。
1週間ほどそのまま使用し、撥水性の保持能力を検証したいと思います。
今回、使用している『Zeus clear 簡易ボディコーティング』は4,860円と決して安くはない値段で『Gプロ』の約3倍の価格になりますが、250㎖と容量も大きく、車のサイズと撥水性の保持能力次第では一本買えば半年以上は買わなくても済むくらいタップリです。
1週間が経過し、ボディに軽く水をかけてみました。この1週間は晴天に恵まれ非常に気温も高く、ボディには細かい埃が付着している状態です。
その状態にもかかわらず、しっかりと撥水して流れ落ちるのが一瞬で分かりました。艶に大きな変化はありませんでした。
検証した時期(夏場)はボディに付着した虫の死骸がよく付きますが、タオルでササっと撫でるくらいで落とすことが出来ました。
どのくらい撥水性を保持できるかとても興味深いです。
施工から2週間が経過しました。
前回同様に洗車をせず水をかけていますが、しっかり撥水している状況です。青空駐車で2週間経過しても性能が落ちていないようです。
撥水性能が低下するまで検証するとなると、この企画自体が終わらなくなるのでは?と不安になる程しっかり撥水していて、本格的なガラスコーティング顔負けの持続力です。
施工から3週間経過しました。
洗車を行わずに水をかけてもしっかり撥水しているのが伺えます。
約1か月を通して状態を確認しましたが撥水性は維持し続けております。
単純計算ですが、『Gプロ』で約10日ほどで撥水性が無くなり、『Zeus clear 簡易ボディコーティング』では二倍以上の日数が経過しても未だ撥水性が損なわれていません。
『Gプロ』と『Zeus clear 簡易ボディコーティング』を①艶、②撥水効果の持続期間(日数)、③コストパフォーマンス(金額に対しての効果日数)の三つの項目で比較検証を行いました。
①の艶に関しては、車のカラーで印象も変わる可能性もありますが、『Gプロ』と『Zeus clear 簡易ボディコーティング』共に大きな差が無く、艶が格段に増したと言う印象は少なかったです。
なので、性能としてはほぼ同格と感じました。
※今回用いた車両は、パール塗装でもともと艶感があり、コーティング溶剤の性能がわかりにくかったと感じがしました。
②撥水効果の持続期間(日数)は火を見るより明らかで、完全に『Zeus clear 簡易ボディコーティング』が上回っています。今回は『Zeus clear 簡易ボディコーティング』を約一か月で検証していますが、未だに撥水性は持続し、効果が落ちるまで検証すると終わりが見えない雰囲気すらありました。
本格的なガラスコーティングにも負けないくらいの撥水能力を感じています。
③コストパフォーマンス(金額に対しての効果日数)は個人的に楽しい比較になっています。
金額と効果日数でコスパを算出すると簡単な算数ですが、施工している時の状況を改めて考えてみました。
洗車機に通すだけの約10分で完了する『Gプロ』と、約1時間ほどの作業(車サイズで左右される)になる『Zeus clear 簡易ボディコーティング』は、お手軽さで言えば確実に洗車機に軍配が挙がります。
対する『Zeus clear 簡易ボディコーティング』は仕上がりや撥水性能に優れてはいますが、やはりひと手間かかるのが現実です。
単純に金額と持続日数のコスパだけを見ると、『Gプロ』は1500円~1600円で持続日数10日、一日当たりの金額に換算すると150円~160円で、『Zeus clear 簡易ボディコーティング』は価格が4860円で検証では20日以上経過後も損なわれていない事から、30日で計算すると一日当たり162円程度で拮抗しています。
商品の持続目安が約2か月~3か月。更には、1回の施行で1本使い切ることは無いので、コスパを考えるとかなりお得と考えられます。
また、今回様々な検証をして洗車機のメリット、『Zeus clear 簡易ボディコーティング』のメリット、双方ともに欲しいと感じました。
使い方はもっと自由で良いと思い、個人的な使い方としては、洗車機で洗車のみをして、最後の拭き上げ作業時に『Zeus clear 簡易ボディコーティング』を使用する手法だと、洗車時間を短縮でき、尚且、艶、撥水の持続性もあるのでコスパはかなり良いのではないかと感じました。
※しっかり汚れを落とした状態(鉄粉、ピッチタールなど)でのコーティングをおすすめします。