こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
エスティマは、バブル絶頂期の日本で誕生した、当時としては斬新なワンボックスカーでした。多くの種類が販売されてきましたが、それゆえに同じ世代のエスティマの中でも異なるフォグランプが採用されています。
そこで今回は、歴代エスティマの解説に加え、フォグランプがどのように違うのかもお伝えします。
内藤
トヨタ車なのでそれほど難しくはなかったんですけど、事前に調べていた情報とバルブが違っていたんですよ。
島田
内藤
エスティマのフォグランプバルブで検索して、出てきたバルブを購入したんですよ。そしたら規格が違うんです。
島田
でも一回外してみてバルブを確認するのが一番確実だけどね。
結果はわかるけど、どうしても聞きたいなぁ、それでどうしたんだい?
内藤
でも、叔父さんには時間を余計取らせて、悪いことしたと思っています。
島田
ちょっと前ならアエラスとそうじゃないグレードは異なるし、昔ならエミーナとかルシーダが良い例かな。
内藤
島田
初代エスティマは、1990年に乗用ミニバンとして登場しました。
当時の国内では、セダンやワゴンが人気車種で、エスティマのようなワンボックスカーは商用車ベースの乗用タイプという成り立ちが革新的で、その登場に驚きは大きかったです。
とくに丸い形は、トヨタが「天才タマゴ」とCMでもキャッチコピーで宣伝していたことから、当時の人の中には、エスティマを見かけると天才タマゴと呼んでいました。
この丸い独特の形と、運転席に乗り込んだインパネのデザインは、当時としてはかなり斬新で、ワンボックスのスタイルなのに、運転席回りが乗用車のデザインであることが高級感と近未来感を高めていました。
しかし、世の中はセダンやワゴンブームであり、大柄なエスティマは当初それほど多く街で見かけませんでした。
そんな大柄なエスティマに「エスティマ エミーナ」と「エスティマ ルシーダ」が1992年に登場します。
本家エスティマは3ナンバーでしたが、エミーナとルシーダは5ナンバーサイズとなり、他社のミニバンと対抗できるコンパクトサイズになったことから一気に人気が高まります。
また、本家エスティマより内装を簡略化したことと、足回りなどのコストダウンを図ったことで価格も安くなり人気の一因となりました。
内藤
島田
今では気にならない車幅だけど、当時は1,800mmを超える車種は外車がほとんどだったからね。
だから、エミーナとルシーダが廉価版ではなく車体の大きさをコンパクトにしたモデルといった方がしっくりくると思う。
内藤
島田
内藤
島田
だからエスティマの知識を少しかじった人は、5ナンバーがルシーダとエミーナなんてことを言いだし、もっとひどくなるとディーゼルがエミーナとルシーダでガソリンモデルは本家だという人まで現れたんだよね。
内藤
島田
まあ、初代エスティマは、いろんな言い方と見方をされたということだね。
2代目エスティマは2000年1月にカローラ店ではエスティマL、トヨタ店ではエスティマTとして販売が開始されました。(大阪地区はトヨペット)
時代は、ミニバンブーム突入しており、エスティマは「次世代の高級ミニバン」をテーマに開発され、同時にスポーティーなエアロをまとった「アエラス」も登場します。
初代と大きく異なるのが、エンジンレイアウトがカムリベースのFFになったことです。
これにより床面が低くなり、乗降性が高まったことや居住空間が初代と比べて広くなり、シートアレンジが豊富になったことが人気の一つでした。
また、新開発のマクファーソンストラットを採用したことや、高剛性ボディの採用で、高級サルーンに匹敵する走行性能と乗り心地を手に入れています。
また、同年6月にはエスティマハイブリッド(10系)を発売しました。トヨタ・プリウスに次ぐ2番目の世界初のミニバンハイブリッドでした。
新開発のハイブリッドシステムTHS-C(トヨタハイブリッドシステムーCVT)を搭載し、環境性能と燃費性能と走行性能を両立して、多くの注目を集めました。
2003年5月には、ガソリンモデルのエスティマLとエスティマTを、7月にはエスティマハイブリッドをマイナーチェンジし、新グレード「アエラス-S」が加わります。
スポーティーな足回りや通常モデルとフロントバンパーの形状が異なり、専用の丸形フォグランプが特徴です。
内藤
島田
でもエスティマにハイブリッドが用意されたと知ったとき、かなり驚いた記憶がある。
だって、ミニバンだからね、モーターと併用で、どれだけ走れるのか不安に感じた人も少なくなかった。
3代目エスティマは、2006年1月に登場します。スポーティーなエアロを装備した「アエラス」を2代目同様に設定しましたが、販売店で異なるLやTのアルファベットはなくなりました。
その後、6月にはハイブリッドモデル(20系)が登場しますが、フロントバンパー・グリル・エンブレム、フロントとリアのスポイラーなどをハイブリッド専用パーツにしていたほか、ヘッドライトとリアのコンビネーションランプにブルークリアを採用してガソリン車と区別していました。
2008年12月にエスティマ、エスティマハイブリッドともにマイナーチェンジをおこない、フロントバンパー、グリル、ヘッドライト、リアコンビネーションランプのデザイン変更がなされました。
2012年には、アエラスを中心とした内外装の変更が加えられたほか、エスティマハイブリッドにも待望のアエラスが追加されます。
そして最終形態が2016年のマイナーチェンジです。フロントデザインを大幅に変更したのが特徴で、ヘッドライト、クリアランスランプ、デイライト、リアコンビネーションランプのすべてがLEDになりました。
加えて、今まで装備されていたフォグランプが廃止され、デイライト機能付きのLEDアクセサリーランプがバンパー両サイドにヘッドライトから繋がって縦長に収まっているのが特徴です。
内藤
島田
内藤
島田
だから同じエスティマでも必ず確認が必要だよ。それじゃあ、どんなフォグランプが採用されているか、解説するよ。
初代エスティマのフォグランプには、1998年に行われるマイナーチェンジまでは、H3Cハロゲンバルブが採用されていますが、マイナーチェンジ後は、HB4ハロゲンバルブに変更されました。
初代エスティマのフォグランプは、当時のトヨタ車では一般的なヘッドライトユニットの一番内側に配置されています。
そして、前期も後期もヘッドライトの形状に大きな変化がありませんが、バルブのみ変わっています。
子エスティマと呼ばれるエミーナとルシーダですが、親エスティマとは使用するバルブが異なります。
エミーナとルシーダが登場した1992年から1994年までがH3aハロゲンバルブを使用しますが、1995年からH3dハロゲンバルブに変更されます。
内藤
島田
2代目エスティマ(30系・40系)のフォグランプは、前期モデルのアエラスにバンパー一体式のフォグランプが設定されたほか、上級グレード以外は3連ヘッドライトにして標準装備でした。
上級グレードの「G」には、HIDが標準装備でしたが、ハイビームはハロゲンバルブを使用していたので、「G」のみフォグランプの位置がハイビームに変更されました。
よって、フォグランプの設定はありません。
このほか、モデリスタのエアロでカスタムされたエスティマLスピードグリルバージョンもあり、バンパー一体式のフォグランプが採用されました。
ハイブリッド車が登場すると、ヘッドライトに外側からウィンカー、ロービーム、ハイビーム、そしてフォグランプの4連ヘッドライトが装備されました。
このハイブリッドの4連ヘッドライトが登場で、当時の「G」グレードにも4連を装着してフォグランプが点灯できるのでは。と、ひそかな期待がありましたが、「G」に4連ヘッドライトが採用されることはありませんでした。
エスティマハイブリッドの4連ヘッドライトが、「G」グレードに採用されなかった理由として、エスティマハイブリッドのデザインは「未来から来たデザイン」がコンセプトでした。
リアコンビランプも周囲をメタル調に仕上げた共通のデザインにしており、ハイブリッド車とガソリン車とデザインで差別化を図っていたと考えられます。
2代目後期になると、バンパー一体式のフォグランプが採用されますが、グレードにより丸形と角型の2種類のフォグランプが用意されています。
装着されるフォグランプバルブは、HB4ハロゲンバルブですが、2003年から2005年に販売されたアエラスのみH3dハロゲンバルブが使用されています。
内藤
島田
本当はHIDでもローとハイが切り替えられるクルマは当時のレガシィやストリームなどにもあったけど、点灯の立ち上がりが悪いから、トヨタはハイビームをハロゲンにしていたんだよ。
3代目エスティマのフォグランプバルブは、2006年からのモデルには、H11ハロゲンバルブ、アエラスとハイブリッド車にはHB4ハロゲンバルブが採用されています。
2012年にマイナーチェンジが行われると、アエラスとハイブリッド車はH16ハロゲンバルブに変更されます。しかし、その他のガソリン車は、H11ハロゲンバルブのままでした。
内藤
島田
でも、2016年の最終モデルになったら、フォグランプの設定がなくなり、LEDアクセサリーランプになった。
内藤
島田
あと、作業者によっても交換方法も変わるよ。問題なく交換できれば自分がやりやすい方法が一番ということかな。
内藤
島田
初代エスティマ(10系・20系)のフォグランプは、ヘッドライトユニットの一番内側なのでボンネットを開けて作業します。
ボンネットを開けると、初代のエンジンはフロントミッドシップレイアウトなのでシート下にエンジンがあります。
そのためボンネットを開けても、そこにはエンジンはなく、バッテリー、エンジンオイル、ブレーキオイル、冷却水リザーバータンク、ウォッシャー液などのメンテナンスに必要な補機しかありません。
また、年代によってバッテリー搭載位置が左右逆だったりと違いがありますが、フォグランプバルブを交換するスペースはあるので、問題ないでしょう。
ただし、大型のバッテリーに交換されていると、バッテリーの影響でバルブ交換が難しいので、その場合はバッテリーを一度取り外して作業するのが簡単です。
この当時のクルマは、バッテリーを外して問題になるのは、ラジオのメモリーや時計程度なので、気兼ねなくバッテリーを外せます。
バルブ交換は、HB4であれば現在も広く使用されているバルブと同じく、バルブを回せば外せますが、H3Cハロゲンバルブは、H4ハロゲンバルブのように、金具でヘッドライトユニットに取り付けられていることと、取り付け部分の切り欠きを取り付け時に合わせなければ、金具が止まらないので注意しましょう。
内藤
島田
でも、ヘッドライトの後ろはエンジンがないから走行直後でも熱くなくてやりやすかったことを覚えているよ。
2代目エスティマ(30系・40系)のフォグランプ交換ですが、アエラスや後期型のバンパー一体式の場合、フォグランプのちょうど下側のアンダーカバーを外して下から交換します。
しかし、クルマをジャッキアップしてクルマの下にもぐる必要があるので、かなり大変な作業です。
そこで、タイヤハウスからの作業がおすすめです。交換するフォグランプと反対側にハンドルを回してからフェンダーライナーをめくります。
するとフォグランプユニットの後ろ側が見えるので、あとは交換するだけです。
エスティマハイブリッドの4連ヘッドライトやヘッドライトにフォグランプ内蔵タイプは、ボンネットを開けると、フォグランプの部分の裏側が見えますが、少し狭いのでどうしても無理そうならバンパーをずらしてヘッドライトユニットを取りはずして作業する方法もあります。
3代目エスティマ(50系)のフォグランプ交換は、フォグランプの下にあるアンダーカバーを外して作業します。
アンダーカバーを外して作業する方法は、ガソリン車もハイブリッド車も同じですが、アエラスだけはボルトとクリップの止め位置が異なっています。
アンダーカバーのクリップとボルトを外すと下側にめくれるので、そこからフォグランプのカプラーを外して、バルブを反時計回りに回すとバルブが外せます。
取り付けは、取り外しと逆の手順で行えば完成です。
内藤
しかも装着すらしていないグレードもあったり、かなりカスタムは難易度高そうに感じますがその辺はどうでしょうか。
島田
だってカスタムはオリジナリティーを高めることや、使い勝手を良くするために行うことだからね。
お手本となるカスタムがあったら、それと同じように自分のクルマができないか、よく考察するとよいよ。
内藤
島田
エスティマのフォグランプを明るくする場合、高効率バルブやHIDキットといった方法が取られてきましたが、最近ではLEDバルブが対応しているので、LEDバルブへのカスタムがお勧めです。
市販のLEDバルブは、H11、HB4、H16が多く流通していますが、ネットショップにはH3a、H3C、H3dといったハロゲンバルブの規格に対応するLEDバルブも探せます。
LEDバルブにする利点は明るくなることですが、このほかにもフォグランプの色を変えられるので、イエローにして悪天候時の視界確保にも役に立ちます。
また日本ライティングでは、ホワイトとイエロー、ハロゲン色とホワイト(今後販売予定)、ハロゲン色とイエローの3タイプを用意しています。
内藤
島田
また、フォグランプを爆光にしたい方も多いから、こういう商品もおすすめかな。
フォグランプが装備されていないエスティマもありますが、もともと装備がない場合はフォグランプキットを購入して装着するのが基本です。
もっとも簡単な方法は、グリルの隙間に入りそうなフォグランプを探して取り付ける方法です。フォグランプ単体でも販売されていますが、スイッチやハーネスなどがセットになった商品を購入するのが確実です。
特に、最終モデルのエスティマは、フォグランプの設置がないので、取り付けるならこの方法しかないでしょう。
次に、純正でフォグランプの設定があっても、装備されていない車両に純正のようにフォグランプを取り付ける方法ですが、こちらは、純正部品としてフォグランプやスイッチを用意するだけでなく、フロントバンパーの形状が異なるエスティマもあるので、純正のように取り付けるには部品代がかなりかさみます。
そのうえ、取り付け位置にフォグランプの配線がないので、別途専用配線を作る必要があるほか、ヒューズの変更などもしなければなりません。
純正と同じように取り付けるには、知識と技術が必要なことから、専門店での取り付けになり、それなりに高額になることが予想されます。
内藤
イカリングでカスタムされたフォグランプキットを装着すれば、他のエスティマにはないカスタムができます。
イカリングをフォグランプユニットに埋め込んだLEDフォグランプキットも販売されているので、純正フォグランプからの取り替えの難易度はかなり低いといえます。
ただし、イカリングの点灯を制御するために、ポジションランプに配線を割り込ませる必要があるので、クルマの電気に自信がなければ専門店にお願いするのが無難です。
また最近では、純正フォグランプの外周と同じ大きさのイカリングが単体で販売されているので、それを購入して既存のフォグランプに取り付ければ、イカリングフォグランプが完成です。
内藤
島田
内藤
島田
あとはショップの商品をネットサーフィンで見ていると、なんとなく構想が湧いてくるもんだよ。
内藤
今回もありがとうございました。
エスティマは、ミニバンという呼び名が起きる前に登場し、少子高齢化でミニバンへの関心が薄れる現代まで販売されてきました。
とはいっても、一目でわかるそのスタイルは、ミニバンの中でも常に異彩をはなっており、今でも多くのファンがいます。
現在は、中古車でしか手に入れることができないエスティマですが、フォグランプのカスタム方法は多数あり、その中でも最新の2色切り替えのLEDバルブやスーパーハイルーメンモデルの取り付け可能など、エスティマのフォグランプは自分好みにカスタムしやすいといえるでしょう。