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車のボディコーティングとは?コーティングの種類や作業の流れも解説

車を汚れ・変色・傷から守るために、車の塗装面にガラスや樹脂でできた溶剤を塗布するボディコーティングは欠かせません。長期間、車を美しい状態で乗るためには、ボディコーティングは大切な作業です。

この記事では、車のボディコーティングについて、ワックスとの違いを踏まえて、詳しく解説します。また、車のボディコーティングの種類や、車にボディコーティングを行うメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

車のボディコーティングとは?


車のボディコーティングとは、車の塗装面へガラスや樹脂でできた溶剤を塗布する施工です。汚れや変色、小さな傷から車を守り、艶やかな見た目を長持ちさせることができます。

同様に車体に艶を出すことで知られるワックスとは異なる効果があり、さまざまな部位への施工が可能です。次に、ワックスとの違いや適用箇所を見ていきましょう。

ワックスとの違い

ボディコーティングとワックスはどちらも車の美観を保つために利用されますが、その性質と効果には大きな違いがあります。

ワックスは油と蝋で構成され、車の塗装面に艶をもたらします。施工が簡単で、自宅でも行える手軽さが魅力です。しかし、被膜が半液体のため雨や洗車で油分が洗い流されやすく、持続期間はおおむね1か月程度と短めです。また、耐熱性が低く、高温下では蒸発しやすいというデメリットもあります。

一方、ボディコーティングは、化学反応により塗装面に分子レベルで結合するため、被膜がより強固で長持ちします。耐候性や耐熱性に優れ、種類によっては3か月〜3年程度効果が持続するのも魅力です。特にガラス系コーティングは耐薬品性や酸化しにくさも併せ持つため、より高い保護効果を期待できます。

ボディ以外にコーティングできる場所

車でコーティング可能な部分はボディだけではありません。ボディ以外でコーティングが行われるのは、主に以下の5か所です。

ガラス 高い撥水効果により、雨天時の視界がクリアになる
ホイール ブレーキダストや鉄粉から守り、汚れを落としやすくする
ヘッドライト 紫外線による黄ばみや小傷を防ぎ、クリアな状態を保つ
レザーシート 摩擦や色うつりによる損傷を防ぎ、美しい状態を維持する
未塗装樹脂部分 素材の白濁や劣化を防ぐ

以上の部分にコーティングを施すことで、愛車の美観が全体的に長持ちする可能性が高まります。

車のボディコーティングの種類


車のボディコーティングには、いくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を把握し、車に合った最適な選択をしましょう。ここでは、代表的なコーティングの種類を3つ紹介します。

ガラスコーティング

ガラスコーティングは、ガラス繊維やガラス成分を含む素材で作られ、車のボディを硬いガラス質の膜で覆い保護するコーティングです。耐久性が高く、一般に3年〜5年はコーティング効果が持続すると言われています。紫外線や熱に強い性質を持つため色あせしにくく、傷が入りにくいことが特徴です。ガラスコーティングは車の輝きを長期間保てる反面、耐溶剤性はやや弱めとなっています。

ガラスコーティングの施工には、時間がかかり多少のコツを必要とします。自分で車にガラスコーティングを行う場合は、作業時間を長めに確保しましょう。また、コーティング剤の取扱説明書をしっかりと読み、丁寧に作業を進めてください。

関連記事:ガラスコーティングとは?メリット・デメリットや施工の注意点を解説

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ポリマーコーティング

ポリマーコーティングは石油由来、または化学合成されたポリマーを用いたコーティング方法です。耐用年数は半年〜1年程度と他のコーティングに比べ短いものの、自然な艶を出すことができます。しかし、ポリマーコーティングの形成する被膜は柔らかいため傷のリスクがあり、紫外線や熱に弱いのが欠点です。

そのため、ポリマーコーティングは定期的なメンテナンスが必要になります。専門店で施工する場合、被膜の種類やメンテナンスの方法によっては効果が1年以上持続することもありますが、基本的に劣化しやすいため注意が必要です。安価でコーティング剤の取り扱いが容易なため、費用を抑えたい方やDIYで施工したい方に適していると言えるでしょう。

セラミックコーティング

セラミックコーティングは、セラミックのような高硬度素材を用いた耐久性に優れたコーティング技術です。金属や炭素化合物を含み硬く厚い被膜を形成するため光沢があり、耐摩耗性・耐腐食性・耐熱性・耐化学性・耐水性・撥水性などの面で、優れた効果が期待できます。

寿命は5年〜7年程度と長く、色あせや傷がつきにくいのが特徴です。専門業者の施工価格は他のコーティングに比べて高額ですが、その分メンテナンスの頻度や費用を抑えられるため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。高い耐久性を求める方や、傷・汚れ・色あせ防止を重視する方におすすめです。

車にボディコーティングするメリット

車にボディコーティングを施すと、さまざまなメリットが得られます。

(1)輝きを保てる
ボディコーティングを行うことで、車の塗装を排気ガスや油脂などの外的要因から守り、長期間にわたって艶やかさを保つことが可能です。車の美観が長持ちし、満足感が増すでしょう。

(2)洗車が容易になる
コーティングされた車は表面が滑らかになり、汚れが付着しにくくなります。また汚れの落ちやすさも上がるため、洗車の手間と時間も省けるでしょう。

(3)小傷から保護できる
強固なコーティング被膜が飛び石や砂などによる、細かい傷から車を守ります。日常の使用による小傷がつきにくくなるため塗装の美しさが保たれる上に、小傷からの腐食が起きません。

(4)雨ジミ防止になる
コーティングは、雨水に含まれるミネラルやほこりが原因の雨ジミを防ぎます。通常の洗車では落ちにくい汚れがつきにくくなる点も、コーティングを施すメリットと言えるでしょう。

(5)色あせ防止になる
紫外線からのダメージによる塗装の色あせを防ぎ、車の色鮮やかさを維持できるのも特徴です。特に暑い季節や、屋外駐車が多い場合に効果を発揮します。

(6)中古車売却時の査定額がアップする
ボディコーティングで車の状態を良好に保っておけば、売却後に買取業者が行う清掃や研磨の手間が省略できます。そのため、将来的に車を売却する際の査定額を向上させる効果も期待できるでしょう。

車にボディコーティングする場合の流れ

車のボディコーティングは、正確な手順で行わなければ期待する耐久性や美観を維持することが難しい作業です。以下に、ボディコーティング作業の一般的な流れを説明します。

(1)洗車
まず、車のボディに付着した汚れやほこりを洗い流さなければなりません。中性洗剤やカーシャンプーを用いて、しっかりと泡立てながら全体を丁寧に洗浄します。塗装面に傷をつけないよう、ソフトなスポンジを使うことが大切です。

(2)鉄粉除去
鉄粉が残っていると、コーティング剤の密着や定着が阻害されます。錆びの原因となったり、コーティングの寿命が短くなったりしかねません。ブレーキダストなどについた鉄粉を、専用の粘土や除去剤を用いて取り除きます。

(3)研磨
塗装面の細かい傷やシミをポリッシャーや研磨剤を使用して取り除き、塗装面を滑らかに磨き上げます。この工程はコーティングの仕上がりに直結するため、細心の注意が必要です。

(4)脱脂
研磨により発生した油分や細かい塵を専用の脱脂剤で拭き取ります。塗装面の油分を完全に除去することで、コーティング剤の密着度をさらに高め、効果を最大限引き出すことが可能です。

(5)コーティング剤の塗布
最後に、コーティング専用のスポンジやスプレーボトルなどを使い、コーティング剤を均一に塗布します。スプレータイプであれば、作業は非常に楽です。コーティングの種類にもよりますが、完全に乾燥させるには12時間〜48時間程度必要とします。

コーティングは環境に左右されるため、屋内での作業が理想的です。雨やほこりを避けることで、美しい仕上がりを実現できます。また、施工後は一定期間、水分や強い摩擦を避けなければなりません。

まとめ

車にボディコーティングを施すことで、車を汚れや傷から守り、長期間美しい状態に保つことにつながります。ワックスとは異なり、車のボディコーティングは被膜が丈夫で、長期間にわたり保護効果を維持することが可能です。

車にボディコーティングを施す際には、事前にしっかりと洗車を行う必要があります。洗車の後には、鉄粉除去・研磨・脱脂を行います。その上で、コーティング剤をボディに塗布することで、ボディコーティングは完了です。車を長期間美しい状態に保つために、適切な手順でボディコーティングを施しましょう。

   
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