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【ヘッドライトコーティング】美しさを長持ちさせられる施工の流れ


通常、新車のヘッドライトにはコーティングが施されているものです。しかし、紫外線や排気ガス、雨風などに車はさらされているので、ヘッドライトのコーティングは永続的なものではありません。そのため、ヘッドライトの機能性・美しさを長く保つためには、定期的なコーティングが必要です。

そこで今回は、ヘッドライトコーティングの必要性・目的について、分かりやすく解説します。また、ヘッドライトコーティングの施工方法・施工の流れについても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

ヘッドライトコーティングの必要性・目的

もともとヘッドライトにはハードコートという強固なコーティングが施されており、ポリカーボネート樹脂のレンズを守っています。スマホやテレビなどの画面にも利用されているハードコートで、硬度3H程度と高く厚みも10μmあり、ヘッドライトレンズをさまざまな影響から守ってくれるものです。

しかし、車である以上長時間の紫外線への露出は避けられません。ハードコートにはUVカット効果があるものの、日光に当たり続ければハードコート自体が劣化します。ヘッドライトの美しさと機能性を保持するためには、定期的にコーティングを施す必要があります。

黄ばみ・曇りを回避するため

ヘッドライトが劣化すると黄ばみや曇りで悩みます。これは紫外線によりヘッドライトが劣化することから起きる現象として知られています。

その劣化している部分がハードコートですが、ハードコートは紫外線で劣化します。

ハードコートは塗料であり、シリコーン系を使用しています。

そのため、樹脂であることから紫外線による破壊が起きて黄ばみや曇りが発生しますから、ハードコートは紫外線の影響を受けるものとして認識しなければなりません。

(参考:WEB塗料報知「ハードコートの性能向上・塗料に関わる新技術」/https://www.e-toryo.co.jp/report/the-coatings-quarterly_tech/)

そこで、ハードコートの上にガラスコーティングを施工すれば、耐候性が高くなり、対策していない状態より黄ばみや曇りの発生を遅らせられます。

もちろん、ガラスコーティングには紫外線をカットする能力はほぼ期待できません。それは非常に薄い被膜であることが理由です。

しかし、被膜は非常に硬く鉛筆硬度で7H以上の商品がほとんどですから、曇りの原因であるスクラッチ傷からヘッドライトを守ることができます。

また、ハードコートに傷が入り、その下のポリカーボネートが劣化するのを防ぐことも可能なので、ハードコートの上にガラスコーティングすることは、ヘッドライトの劣化を守るために大きな意味があります。

雨ジミなどの汚れを回避するため

ヘッドライトは、ハードコートされているとはいえ、環境からのストレスは非常に高くなっています。

特に汚れは様々な種類があり、付着すると落ちにくくなるほか、ハードコートの劣化を促進させます。

付着する汚れには、有機質と無機質の汚れがあります。有機質の汚れの代表は、虫の死骸で、無機汚れの代表は雨ジミです。

虫の死骸は、走行中にヘッドライトに付着しやすく、大きい虫が衝突すると汚れを落とすのが大変です。

しかし、ガラスコーティングは無機質なので有機汚れの付着を妨げますから、虫の死骸も素早く落とすことが可能です。

無機汚れですが、ガラスコーティングの上に有機質のコーティングをしていることが殆どなので、無機汚れの雨ジミの付着も抑えられるでしょう。

ヘッドライトコーティングの施工方法

ヘッドライトのコーティングを行う場合、主に3つの方法があります。どの方法にもメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を選びましょう。ここでは、ヘッドライトのコーティングを行う方法について、「カーディーラーに依頼する方法」「カー用品専門店に依頼する方法」「自分で行う方法」の3つを解説します。

購入したカーディーラーに依頼して施工してもらう

ヘッドライトコーティングを考えているなら、新車購入時にコーティングのオプションを選ぶとよいでしょう。

ほとんどのカーディーラーでは、ボディコーティングと同じようにヘッドライトコーティングもサービスメニューに用意しています。

仮に、カーディーラーでヘッドライトコーティングのメニューが無くても聞いてみるとよいでしょう。

ほとんどの場合、コーティング業者とつながりがあるので、施工について相談に乗ってもらえるはずです。

カー用品専門店に依頼して施工してもらう

新車が納車されてヘッドライトにコーティングするなら、ショップに依頼する方法があります。主な業種は、コーティング専門店、カー用品店、そしてガソリンスタンドです。

業者に依頼する場合のメリットは、自分の好きなコーティングを選べることです。また、施工料金を比較して決められるので、予算に合わせたガラスコーティングの施工も可能でしょう。

もちろん、業者で施工すると、車の状態にあった最適なコーティングメニューを提案してもらえるので、施工後にも満足度が高いと言えるでしょう。

自分で(DIY)施工する

ガラスコーティングは、多くの商品がDIY用で販売されていますが、最近はヘッドライト用も数多く販売されるようになりました。

日本ライティングのガラスコーティング剤一覧はこちら

DIYの最大のメリットは、料金が安く済むことと商品を手に取って自分で選べることでしょう。

しかも新車なら下地処理がいらないことから、DIYでの施工の敷居はかなり低くなっています。

主に市販で購入できるのはガラスコーティングではなく、ガラス系コーティングが多いですが、ガラス系コーティングは料金が安いですが持続期間が短いことがデメリットなので、本物のコーティングを施工したいなら、多少高くてもガラスコーティングを選ぶことです。

ガラスコーティングは、ボディ用がほとんどなので、購入する際はヘッドライト用を選ぶ必要があり、ボディもガラスコーティングする場合は、2つの商品を購入する必要があります。

しかし、一度にすべての部分をガラスコーティングできる商品も販売されており、しかも画期的なスプレータイプもあります。

それが日本ライティングの「シラザン50」です。

シラザン50

これを使用すれば、ボディやヘッドライトのコーティングはもちろん、フロントガラスや未塗装樹脂までコーティングできるので無駄もなく便利なほか、スプレーして拭き取るだけなので施工もとても簡単です。

DIYでヘッドライトコーティングを行う場合の施工の流れ


ヘッドライトは面積が狭いため、可能なら自分で施工してしまいたいと考える方も多いでしょう。ヘッドライトのコーティングは、正しい使用方法を守り手順に沿って行えば、コーティング専門店のプロスタッフに頼むような仕上がりをDIY施工でも実現できます。

ここでは、DIYでヘッドライトをコーティングする場合の手順を、6つのステップに分けて解説します。

汚れを落とすための洗車

ヘッドライトコーティングの第一段階として、丁寧な洗車が欠かせません。車の前面にあるヘッドライトは、ホコリや砂、虫の死骸などで汚れがちです。まずは水で大まかな汚れを流しましょう。水洗いで落としきれなければ車用のシャンプーを十分に泡立て、スポンジで洗い上げます。

洗剤が残らないように水でしっかりと流した後、マイクロファイバーなどのやわらかい布で水滴を取り除きます。

マスキングテープによる養生

施工部周辺の養生は、コーティングにおける重要なステップです。ヘッドライトの周囲にマスキングテープを貼ることで、後の工程で行う研磨や溶剤塗布の際に、塗装面に傷や汚れがつくのを防げます。

エンジンフードやラジエーターグリル、フェンダーなど、ヘッドライトに接する部分は特に念入りに養生しましょう。隙間なく覆っておくと、安心して作業を進められます。

コンパウンドによる塗装剤の剥離

新車時に施されたコート剤や、経年劣化した古いコーティングを取り除くために、耐水ペーパーで優しく擦ります。ヘッドライトに黄ばみがなければ省略可能ですが、完璧な仕上がりを求めるならこの工程を行いましょう。

古いコート剤を剥がした後、コンパウンドでさらに磨きをかけます。ポリカーボネート製のヘッドライトは傷がつきやすい製品です。力を入れすぎず慎重に作業を行い、磨きカスはしっかりと水で洗い流してから次のステップに進みます。

透明度を高めるためにポリッシャーで研磨

コーティング剤の剥離後、ヘッドライトの表面に残る細かな傷は、透明度を損ねる原因になります。ポリッシャーを使用して慎重に研磨し、傷を取り除きましょう。傷をしっかり除去するとヘッドライトのクリアさが復活し、新たに塗布するコーティング剤の密着性が向上します。

電動工具の扱いに自信がない場合は、研磨剤やさまざまな番手の耐水ペーパーを段階的に使い、手作業で丁寧に磨くのも効果的です。最終的には、新品同様の均一な透明感を取り戻した状態が目標です。

コーティング剤の塗布

ヘッドライトを研磨して透明度を高めたら、ヘッドライト専用のコーティング剤を薄く、均一に塗布するのが次のステップです。コーティング剤は塗り始めるとすぐに硬化が始まるため、迅速かつ慎重に作業を進めなければなりません。

塗りムラができないように注意しつつ、ヘッドライト以外の場所にコーティング剤がつかないよう、細心の注意を払いましょう。塗布した後、マイクロファイバークロスで余分なコーティング剤を拭き取ります。

コーティング剤の乾燥

コーティング剤を塗布した後の乾燥工程は、被膜をしっかりと定着させるために重要です。一般的なコーティング剤が乾燥するには1時間以上、ガラスコーティング剤の場合には乾燥で24時間以上、完全硬化には7日〜10日程度かかります。

完全に乾くまで、水分や汚れがヘッドライトに付着しないように注意しなければなりません。できるだけ安定した天候の日に作業を行うのが理想的です。十分に乾燥させることでコーティング剤の密着性が高まり、長期間にわたってヘッドライトを保護することができます。

ヘッドライトコーティングを長持ちさせるためのポイント


ヘッドライトコーティングを長持ちさせるには、丁寧な下地処理と定期的な洗車が必須です。コーティング前にヘッドライトの汚れを完全に取り除くことで、コーティング剤の均一な塗布がしやすくなり、密着度・耐久性・持続性が向上します。

施工後はヘッドライトに付着した雨水や埃を放置せず、定期的に洗車して汚れを固着させないようにコーティング被膜を保護しましょう。屋外駐車場での駐車では月に1〜2回程度、屋内での駐車では2か月に1〜2回程度の洗車が理想的です。雨や泥で汚れた際は迅速な洗車が欠かせません。

鳥のフンや鉄粉などの頑固な汚れは水洗いだけでは不十分なため、車用のシャンプーを使用しましょう。なお、洗車機の種類によっては洗車傷がつく可能性があるため、可能な限り手洗いでの洗車を推奨します。

ヘッドライト以外にコーティング施工で美しさを長持ちさせられる場所

コーティング加工は、ヘッドライト以外にも施せます。施工できる代表的な部分は、以下の4か所です。

・ボディ
ボンネット・ドア・ルーフ・テールゲートなどのボディ部分は、カーコーティングの定番部分です。ボディコーティングは、汚れや傷からボディを保護しつつ紫外線による塗装の色褪せを防ぎ、新車の美しい艶と輝きを維持します。

・ホイール
ホイールはブレーキダストや道路の汚れによって、車の中でも特に汚れやすい部分です。コーティングを施すことで傷や汚れの軽減効果があるだけでなく、清掃が簡単になるというメリットもあります。

・窓ガラス
窓ガラスへのコーティングは、撥水性を高め、視界をクリアに保つ方法として非常に有効です。雨の日の運転が楽になるほかイオンデポジットの形成を防ぐため、ウロコ状の汚れができにくくなります。フロントガラスだけでなく、サイドガラスやリアガラスにもコーティングが可能です。

・シート
レザーシートにコーティングを施すと、衣服や荷物などからの色移りや汚れ、摩耗を防ぎながら、本来の質感や色合いを保持できます。湿気や紫外線による劣化も抑えられるでしょう。ファブリックシートにもコーティングは可能で、清潔感と上質な印象を長く保てます。

上記は、愛車全体の美観を長期間維持した上で耐久性も向上させられる、おすすめのコーティング部位です。上記の部分のコーティングにより、洗車や定期的なメンテナンスの手間が減少するため、長い目で見ると車の維持にかかる時間や費用の負担軽減も期待できます。

まとめ

車のヘッドライトの機能性・美しさを長期間保つためには、ヘッドライトコーティングが欠かせません。ヘッドライトコーティングを実施することで、黄ばみ・曇り・雨ジミを防げます。

ヘッドライトコーティングは業者に依頼して行う以外にも、自分で行うことも可能です。自分でヘッドライトコーティングを行う場合は、必ずしっかりと洗車して汚れを落としてから作業を始めましょう。

ヘッドライトコーティングを長持ちさせるためには、定期的な洗車が欠かせません。汚れがヘッドライトに付着した場合は、すぐに取り除く必要があります。日頃から丁寧にメンテナンスを行い、美しいヘッドライトを維持しましょう。

   
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