こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。
ポリシラザンを用いた本格ガラスコーティングをスプレーで施工できる商品が私ども日本ライティングから販売されました。
その名は「シラザン50」といい、今まで不可能とされたスプレーで吹きかけて拭き取るだけでガラスコーティングが可能です。
ボディだけでなくゴムパーツを除くすべてのパーツ(ガラス、未塗装樹脂、メッキパーツ、ヘッドライト(ハードコートの上への施工)、ホイール)に施工ができます。
そこで、簡単に施工できるシラザン50がどの程度使いやすいのか、そして、失敗は限りなくありませんが、その中で失敗する原因とそれを回避する方法について詳しくお伝えします。
目次
内藤
「本格的なガラスコーティングがスプレーでできる商品があるよ」と逆に言ったら、えらく驚いていたんですよ。
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
ガラスコーティングには、ガラス系コーティングとガラスコーティングの2種類があります。
ガラスコーティングを施工する場合、均一な被膜形成が重要ですが、それを誰でも手軽に可能としたのが塗り込むタイプです。
このタイプであれば、溶剤を薄めずにガラス濃度が濃い状態で塗布できるため、膜厚を一定にでき、耐久性と硬度、ツヤ、撥水性、輝きの確保が可能です。
このようなことから、市販されている商品はもとより、プロ仕様も塗り込みタイプが一般的です。
スプレータイプのガラスコーティングとして以前はプロがスプレーガンを使用したコーティング剤しかありませんでした。
そのため、専用のスプレーガンとコンプレッサー、そしてホコリをシャットアウトするブースといった施設が必要なため、プロでも使用する店舗は限られています。
さらに、スプレーガンでの塗布は、エアー圧や吐出量、塗布パターンなどをきめ細やかに調整する必要があり、道具があればだれでも利用できる代物ではありません。
しかし、スプレーガンでのガラスコーティングは、手塗りでは難しい細部までガラスコーティングが可能と言うメリットがあるので、以前からスプレーによるコーティング方法は注目されていました。
そのような状況の中、スプレーガンを使用せずに、ハンドスプレーを使用したコーティング剤が登場します。
スプレーして拭きとれば、ツヤと輝き、そして水弾き性能が得られることから、たちまち注目商品となります。
しかし、現在までに販売されてきたスプレー式コーティングは、簡易コーティングと呼ばれる商品で、ガラスと謳われていても、ガラス系コーティングになるので、耐久性は長くても1年程度しかありません。
内藤
軽トラマニア小泉
それを可能にしたのが日本ライティングのシラザン50。スプレーで簡単塗布してしかも耐久性は3年だからね。
もちろん、防汚性、撥水性、ツヤもすべて申し分ないよ。
内藤
軽トラマニア小泉
2液を規定量混ぜることで最大限の接着効果を発揮する。
つまり、シラザン50も溶剤を混ぜることで硬化が始まるガラスコーティングだね。
内藤
軽トラマニア小泉
あと取扱いも、今までプロが使用した商品と違い簡単だね。
内藤
軽トラマニア小泉
どういった施工の違いがあるのか、取扱いや保管についてと一緒に解説するよ。
ガラスコーティングには、塗り込むタイプにも2液タイプが存在します。その理由は、ガラスコーティングが無機質であることから無機汚れを呼び寄せてしまいます。
それを防ぐため有機質の層をつくるトップコートが必要となり、2液に分けて施工します。
トップコートする2液タイプは、エンドユーザー向けではなく、主にプロ向けとして販売されており、コーティング専門店で施工すると、2液タイプでトップコートして水ジミから守る施工をしています。
しかし、同じ2液性でもシラザン50は犠牲被膜のトップコートの2液タイプではなく、A液とB液を混ぜ合わせて使用する硬化型の2液を使用しています。
硬化型の2液性ガラスコーティングは、プロが使用してきましたが、液剤を混ぜるタイミングや保管方法が面倒なことから、一般には普及していませんでした。
特に湿度で硬化してしまうガラスコーティングは、温度や湿度管理された保管庫で保存する必要があるほか、適正に硬化する外気温度や湿度も重要です。
このようなことから一般的ではありませんでしたが、シラザン50は、購入から1年以内に使用する事や、キャップを締めて直射日光の当たる場所や20度以上になる場所、そして熱源の近くに保管しなければ問題ありません。
内藤
軽トラマニア小泉
そういった時期は冷蔵庫で保管するといいよ。
内藤
軽トラマニア小泉
まずは、車に水をかけてホコリや砂などを洗い流します。
一見してホコリや砂が付着していないようでも、細かい砂などがあると、次に行う拭き取りやシャンプーでキズを付けるので、必ず最初に水をかけてから次の作業に移ります。
1度、車を洗って拭き上げたあと、水ジミや水垢の付着がないか確認します。
この車にはゼウスクリアを施工してありますが、すでに2年近く経過し、画像のように水ジミがところどころ付着するようになっています。
画像の黄色い四角の中に小さい粒の汚れが見えると思いますが、これが水ジミです。これを水垢落としクリーナーなどでキレイに落とします。
水垢落としクリーナーなどを使用して、黄色い四角枠のようにキレイに落とせれば、次の工程に入れます。これを怠ると、水ジミをそのままガラスコーティングで閉じ込めてしまうので、キレイな仕上がりになりません。
車全体の水垢などの汚れを落としたら、シラザン50のキットに入っている脱脂シャンプーを使用して、シャンプー洗車をします。
使用する際は、希釈率を守って使用する必要があります。濃すぎると泡切れが悪くなり、薄いと泡立ちが悪くなります。
市販のカーシャンプーに関しては、ワックス成分が含まれていない場合でも何らかの成分が含まれております。また、一般の方では見分けが付きませんので、専用シャンプーを必ず使用してください。
カーシャンプーは、あまり力を入れる必要はありません。すでに、水垢などの汚れは取り除いているので、水垢落としに使ったケミカルを洗い流す気持ちで洗い残しが無いようにカーシャンプーします。
使用しているスポンジは、カー用品店などで売られている安いスポンジですが、シラザン50のキットに含まれる脱脂シャンプーならここまで泡立つので、泡もちが良いスポンジを使用すれば、きめの細かい洗車が好きな方も納得できるでしょう。
シャンプーで洗い終わったら、今度は丁寧に水をかけて泡をすべて落とします。
動画のように、何回か上から下に洗い流すことで、キレイに泡を落とせます。また、出来るだけ水流が強いポジションに切り替え、ゆっくりと動かして水洗いします。
特にドアハンドルなどの可動部には泡が溜まっているので、丁寧なすすぎが必要です。
仮に、泡が残ったままコーティング作業に移ると、泡の界面活性剤がガラスコーティングの密着性能を邪魔するので、施工に失敗しますから注意しましょう。
車全体の泡を水ですすいだ後、水滴をマイクロファイバークロスやセーム革などでふき取りしただけで水滴除去は終わりではありません。
水滴は、車の可動部やパーツの取り付け部分に残っているので、エアーブローをして水滴を飛ばします。
動画のようにエアーコンプレッサーがあればよいですが、通常持ち合わせている方は少ないでしょう。そういった場合は、百均などに売っている空気入れでエアーブローが可能です。
エアーブローは、可動部の隙間に風を当てて、内部からの水滴を飛ばすようにします。そして、エアーブローして拭きだす空気の反対には、動画のようにプラセームなどを当てて水が思いがけない場所に飛ばないように防御しながら行うとよいでしょう。
シラザンン50の塗布は非常に簡単です。キットのボトルにA剤とB剤を入れてよく振った後、すぐにボディに使用できます。
使用方法は、ボディに直接吹きかける方法が簡単ですが、取扱説明書では風が強い日は、付属のマイクロファイバークロスに吹きかけて拭き上げることも可能です。
シラザン50の塗布のポイントは、塗り広げた後に拭き上げることです。丁寧に拭き上げることで、ムラのない美しいボディに仕上がります。
拭き上げ作業は最初、キレイに拭き上げられますが、次第にシラザン50がクロスに多く吸収されると、塗り広げるだけで拭き上げにはなりません。
動画では、クロスにシラザン50を吹き付けて拭き上げていますが、動画のように何回も拭き上げても濡れた状態では拭き上げが完成していません。
動画のような状態で放置してしまうと、画像の赤丸内のように拭き残し跡が発生します。
そこで、湿った面で常に拭くのではなく、乾いた部分で拭いてキレイに拭き取りすると以下の画像のように艶やかできれいなボディになります。
拭き上げは、それほど難しいものではなく、スプレー式で伸びが良いコーティング剤なので、簡易コーティング並みに簡単に拭き上げできます。
ただし、簡単に拭き上げられるからと、スピーディーに作業するだけに専念するのではなく、丁寧さを重視して拭き上げするとキレイにできます。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
取扱説明書の通り施工すれば問題ありませんが、問題は拭きムラが起きることです。
塗っただけでは必ずムラになるので、様々な方向から施工した部分を見て拭き残しがないか確認します。
赤枠内をよく見ると拭きムラがあるのがわかるでしょうか。
このアングルのように下から見上げるとこの拭きムラは見えますが正面からでは見えません。
これは光の加減が大きく影響しているので、あらゆる方向からボディを透かして見て、画像のようなムラがないか確認します。
取扱説明書にも記載していますが、拭きムラが残っても施工後30分以内であれば、再度コーティング剤を吹き付けて拭き上げると対処できます。
施工後は時間を置かずにムラの確認をしましょう。
シラザン50を施工する場合も、拭き上げ作業が必要なので、風が強い日は埃や細かい砂がボディに付着する場合もあるため、施工はしない方が良いでしょう。
どの程度の風の強さが危険とは言い切れませんが、砂埃が舞い上がるときは当然中止すべきです。
このほか、黄砂が多い日や季節の変わり目で風が強い日などはやめたほうが良いでしょう。
内藤
軽トラマニア小泉
今日は風が強いと感じるときは施工を控えたほうがいいと思う。
失敗の原因は、水分除去不足が挙げられます。水分が残っていて施工面に垂れてくると、そこは変色してしまうでしょう。
この画像に縦に黒いスジが見えますが、これはシラザン50施工直後に水が垂れてしまった状況を再現しました。
およそ30分放置してみましたが、垂れた部分が画像のように変色してきました。
この状態は、すぐに拭き取りして再施工すれば元に戻せますが、知らずに放置してしまえば磨き作業からやり直しになるので、水分除去は入念に行いましょう。
シラザン50の施工は、今までの塗り込みタイプのガラスコーティング剤より、非常に短時間での施工ができます。
しかし、よりコーティング剤の効果を発揮するためには施工するまでの下地作りは必要であり、今までのガラスコーティングの施工と同じです。
つまり、施工時間のスピードはかなり短縮できますが、その前のプロセスに変わらないので、時間に余裕がある時に施工するようにしましょう。
内藤
軽トラマニア小泉
でも今まで大変な下地作業の後に、さらに時間がかかる塗り込みがあったわけだから、それが改善されたことは、施工するユーザーにとっては朗報だよ。
しかも、脱脂作業は脱脂シャンプーとコーティング剤が担っているのもシラザン50の大きな特徴だね。
施工で拭き残しが起きないようにするには、よく見ながら作業するのも重要ですが、ふき取りするクロスも重要です。
そこで、シラザン50には2枚のマイクロファイバークロスが入っているので、2枚を利用して拭き取りするとよいでしょう。
それには、塗り込み用のクロスを1枚利用し、ボディにシラザン50を吹きかけたらそれで塗り広げます。
予定した部分に塗り広げたら、もう一枚の乾燥したマイクロファイバークロスで拭き上げ作業します。
このようにすれば、拭き上げ残しがなくキレイにシラザン50を施工できるでしょう。
内藤
軽トラマニア小泉
それで拭き上げていてもいつまでたっても乾燥させられない。
基本は乾燥するまでキレイに拭き上げることだから、2枚を上手に利用すると言いと思うよ。
シラザン50は、本格的なガラスコーティングなのにスプレーで手軽に施工できる商品です。
吹き付けてクロスで拭き上げるので、今までのように小さいスポンジで塗り広げる手間がなくなりました。
大きなクロスで拭き上げるので、小さいスポンジに比べて拭き残しの発生は抑えられるでしょう。しかも一度に広く施工できるので作業スピードも速くなります。
しかし、キレイに施工するには今までのガラスコーティングと同じように、下地処理をキレイにする必要がありますから、水垢などが多く付着している場合は、水垢落としの時間を多くとって、余裕があるときに作業すると失敗なくキレイに施工できます。
新車を自分でコーティングするシラザン50がおすすめ。シエンタハイブリッドにスプレー式ガラスコーティング【シラザン50】を施工してみた