2020年1月に日本で初めて感染が確認されたコロナウイルスですが、それからというもの緊急事態宣言によって長い期間緊張が張りつめてしまい、コロナウイルスの情勢や変化に疎くなってしまっているのではないでしょうか?
そこで今回は世界のコロナウイルスの現状を調査し、国内初感染から1年経った今『どのようにウイルスが変化したのか』『我々人類はどれほどウイルス対策をとれるようになったのか』などを紹介します。
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
2020年、コロナウイルスが国際的に感染拡大し始めた頃から今のウイルス蔓延状況との比較をまず見てみましょう。こちらのグラフをご覧ください。
図1.2は国際ニュース通信社ロイターによってまとめられたグラフになります。上の図1が『世界の感染者数 累計バージョン』、下の図2が『世界の感染者数 日別バージョン』になります。
このグラフではWHOのデータを中心に引用しており、2021年6月時点、全世界でコロナウイルスの感染者数は1.75億人、最低でも377万人以上が死亡しています。
感染拡大は中国が最初である見解が一般的ですが、現在は220の国・地域で感染確認、210の国・地域で死者が報告されています。
世界の数が196か国であることを踏まえると、どれほど大きなパンデミックであるかが把握できます。
さらに図2を詳しく見てみると、2021年の1月第2週と4月の2・3週目に多くの感染者を出したものの、直近は感染者数が減少していることがわかります。
全世界の感染ピークの頃と2021年6月時点を比較すると感染者数は約半数に抑えています。
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
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ウイルスの先生
ここからは感染者数が多く出た国や、変異種が確認された地域にフォーカスを当てて感染者数変移やコロナワクチンの接種状況、各国のコロナに対する制限緩和などを確認していきましょう。
まずは世界で一番感染者数を観測したアメリカをみていきましょう。アメリカの感染者数は3340万人、死者数は59万人(端数切捨て)で未だ世界一位の感染者数・死者数を記録しています。
この表は米国疾病予防管理センター(CDC)が発表したグラフになります。2021年の1月にアメリカは感染のピークを迎えたものの、それ以降は大きくぶり返すことなく、感染の沈静化を実現しています。
またアメリカでは2020年の12月からワクチン接種を開始しており、1回だけのワクチン接種はアメリカの人口の52%、完全に予防接種を完了させている割合が人口の約41%の1億3890万人以上になります。
まだ感染者数は日々2万人を観測していますが、CDC(アメリカ疾病対策センター)が5月13日に
「ワクチン接種を終えて2週間以上経った人は原則マスクの着用は不要」
とする指針を発表した後には、6月のハワイ州でのサーフィン大会の開催を認めるなど、コロナの制限緩和が進んでいます。
次は初めてコロナウイルスの変異株が確認されたイギリスです。イギリスのコロナ感染者数は454万人、死亡者数が12万人(端数切捨て)を記録しています。
イギリスも2020年冬にかけ感染者数が増加したものの年が明けたあとは減少し、こちらも蔓延を沈静化しています。
イギリスもアメリカ同様に2020年の12月にワクチン接種を開始し、既に一回投与完了が4000万人(人口約70%以上)、ワクチン接種完了が2800万人(人口50%以上)とされています。
またイギリスではワクチン接種の効果を確かめるため、政府主導で『ワクチン接種者がマスクを付けず密な状況でライブを開催した場合どれほど感染者が出るか』といった社会実験が行われ6万人が集まるライブで15人しかの陽性が出なかった結果が出ました。
これについてイギリス国内からは前向きな意見が集まっており、マスク着用の義務も解除が近いのではないかといわれています。
今年に入って変異株の影響で急激に感染者数や死亡者数が増加したインドを最後に紹介します。
現在インドはピーク時の30%程度にまでウイルス蔓延を抑えていますが、現在約3000万人の感染者、約36万人の死亡が確認されています。
コロナウイルスが確認されている国の中ではインドが現在世界で一番感染者数の増加が大きく、2番目にブラジルがランキングしています。
インドでもワクチン接種は次第に普及しており、これまでに少なくとも2億4,028万1,903回のCOVIDワクチンの接種が行われています。
この回数は国の人口の約8.8%に相当する量のワクチンを接種したことになりますが、未だ十分な割合とは言えません。
では私たちが住む日本のコロナ情勢やワクチン接種率はどうなのでしょうか?
厚生労働省によると感染者数は77万人、死亡者数は1万3千人ほどと発表されています。しかし陽性者数のグラフを見ると各国とは違い幾度と感染拡大のリバウンドをしています。
ワクチン接種も2021年6月7日時点で、医療従事者は849万4017回(うち353万9085回は2回目)、高齢者は985万4167回(うち105万9471回は2回目)となっています。
日本全体でみると、1回目のワクチン接種完了が人口の10%、ワクチン接種完了が3.6%と極めて低い値になります。
つまり日本は世界各国と比較してワクチン接種も低い値、オリンピックも間近と課題が多い点と、緊急事態宣言だけでは解除後に再度感染拡大をしてしまった過去があるため、海外のようにコロナ収束に前向きになれていません。
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
各国と単に比較するのではなく、この国で一番効果的なウイルス対策を講じなくてはいけないんだ
しかしそういったことは専門家に任せて、僕らはマスクなどの身近なウイルス対策をもう少し続けてみよう
受験生の子をもつ母親
さて今回は各国と日本のコロナ情勢を比較してみました。海外に目を広げると制限解除が行われ、反対に自分たちの自由が縛られている感覚になるかもしれません。
しかし自分ひとりの命ではなく、国民全員の命が関係してくるため、緊急事態宣言などの制限は致し方なく、長引いていることも受け入れなくてはなりません。
オリンピックなどの課題も数多くありますが、身近にできることに意識をかけ続けることが制限を軽くすることに繋がります。