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知れば知るほど面白くなる「ハイゼットカーゴのヘッドライト」について

アイキャッチ画像引用元:アベケーさん

こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。

 ※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。

ハイゼットカーゴは、軽商用バンとして人気が高いクルマです。そのため、今ではトヨタにピクシスバン、スバルにサンバーバンとしてOEM供給しています。

そこで、ハイゼットカーゴはどんなクルマなのか、そしてヘッドライトはどう進化し、カスタムされているのか詳しくお伝えします。

ハイゼットカーゴとは

内藤

軽自動車には商用車に軽トラと軽ハコバンがあるじゃないですか。それで今回、軽ハコバンのダイハツハイゼットカーゴについて魅力や特徴などを詳しく教えて頂きたいのですが。

軽トラマニア小泉

軽四貨物は、軽自動車の商用車として各メーカーかからリリースされているよね。

その中でハイゼットカーゴは、軽四貨物の中で一番古い歴史を持つんだ。

内藤

ハイゼットトラックと同じ歴史なんですか?

軽トラマニア小泉

ハイゼットが登場したのが1960年のことで、すでに61年の歴史を持つ。

ただ、ハイゼットバンは翌年の1961年登場だから、ハイゼットトラックが登場した1年後だね。

内藤

僕が物心ついたころにはすでにハイゼットカーゴでしたから、ハイゼットバンはかなり古いんですね。

軽トラマニア小泉

すでにハイゼットカーゴになって20年以上経つからね。若い内藤君はハイゼットバンを知らなくても不思議じゃないかな。

それじゃあ、ハイゼットカーゴについて歴史から詳しく解説するよ。

8代目まではバンとして販売されていた

ハイゼットカーゴは、登場から8代目までハイゼットバンとして販売されてきました。

そして、初代ハイゼットバンは、意外にもファミリーカーとしてのニーズにも対応していたと言います。

初代は、ボンネットバンとして登場しましたが、1965年に2代目が登場すると床下にエンジンを搭載したキャブバンとなり、荷室拡大されて商用車としての使い勝手が大きく向上しました。

しかし、まだ後部ドアにはスライドドアは採用されず、大きく90度に外開きするドアでした。


そして、軽ハコバンとして初めてスライドドアを採用した4代目が1972年に登場します。これにより現代の働く軽ハコバンとしてのスタイルが確立されました。

そして、7代目が登場したのが1986年バブル経済に沸いた好景気の時でした。それに乗るように、ハイゼットバンもハイルーフやパワフルなエンジンが用意されたのが特徴です。

1994年には8代目が登場しますが、この代からハイゼットバンの乗用タイプのハイゼットアトレーが完全な乗用ライクなモデルとして独立します。

そして1990年から軽規格(ボディサイズと排気量)が変更になったことから、この代より現代の軽自動車と同じ660ccエンジンが搭載されます。

1999年に9代目が登場する時に、軽自動車の衝突安全性規格変更に合わせて車体が大きくなり、さらに今までのハイゼットバンからハイゼットカーゴに名前を改めて販売が開始されます。

2004年に現行モデルとなる10代目ハイゼットカーゴを発売しますが、軽トラックのハイゼットトラックと初めてプラットフォームが別になります。

その後、2016年には軽乗用モデルのウェイクをベースにしたハイゼットキャディーも発売しました。

内藤

やっぱりハイゼットは歴史が古いので時代での移り変わりが面白いです。でも、最近までハイゼットキャディーというバンがあったなんて知りませんでした。

軽トラマニア小泉

時代の移り変わりの中で、どの軽自動車も変わるのが軽規格変更の時だけど、ハイゼットバンは、バブル期に商用車にしてはデラックスなバンが販売されたのは驚きといえるね。

あと、ハイゼットキャディーだけど、基本は乗用モデルのウェイクだから、本来のハイゼットバンとはかなりかけ離れていたかな。

そしてCMもなかったからその存在すら知らないユーザーも多かったのも事実だよね。

内藤

ハイゼットキャディーはハイゼットだけどハイゼットではないという事でしょうか。

軽トラマニア小泉

エンジンもウェイクと同じ搭載方法だったことから、荷室がハイゼットカーゴより狭かった。

あと、最大積載量を見るとハイゼットカーゴが350kgなのに対し、ハイゼットキャディーは150kgしか積めなかったんだね。

これは仕事をするクルマとしてはかなり致命的だよ。

内藤

なるほど、ハイゼットカーゴは正統派だけどハイゼットキャディーは乗用タイプから抜け出せない中途半端だったということですね。

軽トラマニア小泉

ユーザーにしてみれば、ウェイクは4人のれて荷室もアレンジが効くからね。わざわざ2人乗りのハイゼットキャディーを選択する必要性がなかったともいえる。

だけどハイゼットカーゴは長い歴史の中で、軽バンとしての機能と性能を充実させてきたからね。だからOEM供給もしている。

トヨタとスバルにOEM供給

ダイハツのハイゼットカーゴは、9代目の時に2011年からトヨタ、2012年からスバルにそれぞれOEM供給を開始しました。

トヨタに供給されるハイゼットカーゴは、トヨタピクシスとして販売が開始されましたが、エンブレム以外はすべてハイゼットカーゴと同一でした。

そして、現在でもハイゼットカーゴの一部改良に合わせてマイナーチェンジが行われています。

スバルでは、2012年から(サンバーバン7代目モデル)ダイハツの9代目ハイゼットバンをOEM供給されています。ハイゼットカーゴとの違いは、エンブレムのほか寒冷地仕様が標準装備となるモデルが多いことです。

内藤

ハイゼットカーゴ、ピクシスバン、サンバーバンの3車種が同じだったんですね。

軽トラマニア小泉

もっとおしろいことを言えば、テールランプの形状が、ダイハツ、トヨタ、スバル、三菱、日産で同一のパーツを使用していた時期があったんだ。

日産のNV100クリッパーがモデルチェンジでスズキからOEM供給を受けると、この現象はなくなったけどね。面白いでしょ。

内藤

え?ちょっと待ってください。ダイハツ、トヨタ、スバルはわかりますが、三菱と日産も同じテールランプを使用していたんですか。

軽トラマニア小泉

三菱のミニキャブバンがハイゼットカーゴと共通だったんだね。だから三菱から当時OEM供給受けていた日産NV100クリッパーも同じになったということだよ。

内藤

非常に興味深い面白い話ですね。

軽トラマニア小泉

興味深い話ならもっと驚く話があるよ。それは電気自動車が日産リーフより遥か前に販売されていたことだね。

ハイゼットバンは1970年に電気自動車を発売していた

ダイハツは、古くから電気自動車開発に熱心で、1970年にハイゼットバンの電気自動車を発売しています。

当時、大阪万博が開催され275台のEV車が納入されました。そのEV車は、ハイゼットバンを6人乗りに改造し、会場内をおおよそ15km/hで走行したと言います。

その後、ハイゼットバンは官公庁、法人需要を中心に販売され、9代目まで販売されてきました。

ただし、搭載されているバッテリーは鉛バッテリーを使用しており、航続距離も9代目で110km、最高速度100km/hと、一般的な実用性から考えるとかなり程遠いEV車といえます。

そこで、2012年に現行モデルにリチウムイオン電池を搭載し、滋賀県と大分県で実証実験が行われてきましたが、いまだにその結果はダイハツ工業より公表されていません。

そして、時代は前後しますが2005年には軽商用車初となるハイゼットカーゴハイブリッドモデルも登場させるなど、環境に配慮したハイゼットカーゴを次々と登場させてきました。

内藤

軽商用車初の電気自動車は三菱のミニキャブミーブじゃなかったんですか。

軽トラマニア小泉

ハイゼットカーゴのEV車は一般の人が購入するには少しハードルが高すぎたんだ。官公庁や法人向けだったからね。

実質ミニキャブミーブのほうが知られているし、しかもハイゼットカーゴの9代目は車両本体価格が290万円もしたからね。

これでは車両価格が高すぎて、燃料代がいくら節約できても元を取るのに何年かかる事か。

だから一般には浸透していないということかな。

内藤

高価すぎて一般に浸透していなかったんですね。

軽トラマニア小泉

電気自動車で面白い話は、「ザ・鉄腕dash」という番組覚えているかな。その中で「だん吉」の愛称で親しまれたソーラーカーがあったんだけど、その「だん吉」は8代目ハイゼットバンだったんだ。

でも、ガソリン車ベースだったからEVハイゼットバンじゃなかったんだけどね。

内藤

知ってます、ソーラーカーで日本一周したんですよね。あの軽バンがハイゼットバンだったんだ。

ハイゼットバンとカーゴのヘッドライトの変遷

内藤

ダイハツは、他のメーカーに先駆けてEVの軽バンを発売するなど先進的な開発をしていたということは、ヘッドライトもかなり期待が持てるのでしょうか。

軽トラマニア小泉

ヘッドライトについては、特に可もなく不可もなくといった所かな。

内藤

えー!そんな話では身もふたもないじゃないですか。

軽トラマニア小泉

悪い話じゃない。ヘッドライトとしては普通だから実用性も整備性も良かったという事さ。

内藤

なるほど、そういう話なんですね。

軽トラマニア小泉

それじゃあ、ハイゼットバンの最終モデルの8代目から紹介するね。それより前のハイゼットバンはまだハロゲンじゃなかったから。

それから、トヨタのピクシスバンもハイゼットカーゴと同じヘッドライトだから参考にするとよいよ。

8代目ハイゼットバン

8代目ハイゼットバンは、1994年から1998年まで販売されたハイゼットバンとしての最終モデルです。

ヘッドライトは、H4ハロゲンバルブと角型2灯式のシールドビームの2種類が販売されていました。

もちろん廉価グレードがシールドビームで上級グレードになるとH4ハロゲンでしたが、見た目ではほとんどわかりませんでした。

しかも、後期モデルになるとアトレー顔になっており、ヘッドライトもアトレー用の異形ヘッドライトが採用されました。

そして、低グレードのアトレーと見分けがつかないのも8代目ハイゼットバン後期型の特徴でした。

9代目ハイゼットカーゴ

9代目は、1999年に今までのハイゼットバンからハイゼットカーゴに名前を改めて発売されました。

ハイゼットカーゴから全グレードH4ハロゲンバルブが装着され、グレードの違いでヘッドライトの明るさに差が出ることが無くなりました。

9代目ハイゼットカーゴは、イタリアの巨匠「ジウジアーロ」がデザインしたフロントマスクでしたが、初期型はフロントバンパーが黒色だったので人気はいまひとつでした。

しかし翌年2000年にカラードバンパーが用意されると、ハイゼットカーゴの人気が高まります。

しかも、乗用タイプのアトレーとの差がヘッドライトを含めてなくなり、明確な違いはボディカラーで見分けるしかありませんでした。

その後、2001年でのマイナーチェンジでメッキグリルがアトレー、カラーグリルがハイゼットバンとなり見分けがつくようになりますが、ヘッドライトユニット形状は、ハイゼットカーゴとアトレーと同一でH4ハロゲンを装備していました。

内藤

9代目のハイゼットカーゴからやっとハロゲンが全グレード標準装備になったんですね。

軽トラマニア小泉

まあ、当時としては特に問題でもなかったんだよね。というのも皆ヘッドライトはそれほど明るくなかったからね。今のように白い光のLEDなんてないからね。

皆、電球色のヘッドライトだから気にならなかったというのが当時の人にとっては本音かもしれない。

10代目ハイゼットカーゴ

10代目は、2004年にフルモデルチェンジされ、現在まで販売が続けられている長寿モデルです。

ヘッドライトの基本はH4ハロゲンバルブを使用していましたが、2017年にLEDパックが新設され、LEDヘッドライトがオプションで選べるようになります。

その後、2019年になると「クルーズターボ」「クルーズ」「デラックス」「スペシャルクリーン」「スペシャル」「デッキバンG」「デッキバンL」「カーゴ2シーター」のそれぞれSAⅢ(スマアシ3)搭載車にLEDヘッドライトが標準装備になりました。

内藤

ハイゼットカーゴについにLEDヘッドライトが標準装備になったんですね。

軽トラマニア小泉

ハイゼットカーゴのような軽商用バンは、夜間の配達に使用されることも多いからね。ヘッドライトは明るいほうがユーザーにも支持されるという事だよね。

ハイゼットカーゴのヘッドライトカスタム

内藤

ハイゼットカーゴは、H4ハロゲンバルブとLEDの2タイプがありますが、カスタム事情はやっぱりハロゲンバルブ搭載車種のほうがやりやすいでしょうか。

軽トラマニア小泉

そうだね。基本はH4ハロゲンバルブはやりやすいからね。でもハイゼットカーゴは、他の軽ハコバンとは一味違ったカスタムもあるんだよね。その辺も交えて解説するね。

定番はLED化で明るくする

ヘッドライトのカスタムの定番は明るくすることですが、ハイゼットカーゴもハロゲン仕様はHIDキットやLEDバルブへのカスタムが多く見られます。

ハイゼットカーゴの取り付けスペースですが、ヘッドライト後ろもスペースがあるので、軽トラのように取り付けが困難ということはありません。

しかし、防塵ゴムキャップの取り付けが難しい製品もあるので、軽トラ・軽バン専用品を検討するのもいいでしょう。

軽トラ専用LED

内藤

ハイゼットカーゴには純正LEDとハロゲンの2種類ありますが、ハロゲンヘッドライトから純正LEDへの換装はどうなんでしょうか。

軽トラマニア小泉

ヘッドライトを明るくするなら、H4ハロゲンからわざわざ純正LEDヘッドライトを取り付けるのはナンセンスだね。LEDヘッドライトユニットも片側だけで中古でも3万円近くするしね。

その点、LEDバルブなら日本ライティングのハイスペックモデルの軽バン専用品で25,740円(税込)で購入できるしね。

内藤

なるほど、明るさを求めるならバルブ交換のほうが良いという事ですね。

ヘッドライトユニット交換で見せるカスタムも

ハイゼットカーゴにもカスタムされたヘッドライトユニットが販売されているので、個性を出した見せるカスタムが可能です。

しかし、ハイゼットカーゴの兄弟車ともいえる同じダイハツのアトレーのヘッドライトが移植できます。

S300系前期モデルの4灯ヘッドライトに人気があり、そのまま取り付けるほか、内部の丸目ライトの周りにイカリングでカスタムするプライベーターもいます。

内藤

見せるカスタムでアトレーのヘッドライトを流用するのはいいですね。

軽トラマニア小泉

まあ、ハイゼットカーゴにアトレーのヘッドライト移植はカスタム好きの間では定番なんだけどね。

でも、皆がやっているということは、それだけ満足度も大きいという事さ。

あと、今はショップから販売される換装キットにはアトレーのヘッドライト内にカスタムした商品もあるから個性を求めやすくなっている。

内藤

カスタムは奥が深いですね。

軽トラマニア小泉

これもカスタムの研究好きというか、チャレンジャーの先輩方のおかげだよね。

内藤

今回も面白い話、有難うございました。

まとめ

ハイゼットカーゴは、ハイゼットトラックから進化してきた軽商用貨物です。その進化の過程では、軽商用貨物としての使い勝手の良さを主に追及してきました。

そして、軽バンとしていち早く夜間の視界確保としてLEDヘッドライトを投入してきたのもハイゼットカーゴとそのOEM車達でした。

ハイゼットカーゴは、軽商用バンですが、普段使いとしても十分使用できる装備を備えており、実際に多くの方が普段乗りとして購入しています。

これもダイハツが使い勝手、安全性そして快適性も考えて設計しているからでしょう。

軽トラ専用LED

この記事はこんな人が書いています

軽トラマニア小泉

カスタム・鈑金・コーティングなど自動車関連の業務に30年以上携わり、数多くのカスタムも手掛けてきた実績があります。コペンのデモカーで雑誌K-CARに何度も取り上げられる。大会に出品する車両製作を手伝い全国2位を受賞。

軽トラももちろん所有し、スバルサンバーに赤帽の赤いヘッドエンジンに憧れ換装したほか、ダイハツハイゼットでは、車高を上げて林道を走破しやすい改造や、荷台にスポットライトを増設。また、乗り心地が少しでもよくなるようにと、シートにはアトレーワゴンのシートを移植するなど、数多くのカスタムを行ってきました。 

   
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