こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
最近増えてきた純正LEDヘッドライト装着車に、先日お客さんからフォグランプもLEDにしたいと相談を受けました。そこで6000ケルビン(K)あたりのLEDフォグランプを装着してみたら、なんとヘッドライトが黄色く見えると言われました。
純正は意外に黄色がかっていることに驚いたのですが、その理由について解説していきたいと思います。
島田
だから、純正の色温度を把握しとかないとだめだね。
内藤
島田
色温度は、黄色いフォグランプあたりだと3000ケルビン(K)程度ですが、この値が大きくなってくるとだんだんと白くなります。そして現在の純正LEDヘッドライトは5000ケルビン(K)から5500ケルビン(K)といわれています。
純正LEDヘッドライトの色温度が5000K当たりになっている大きな理由の一つは、昼間の太陽の色温度が5000ケルビン(K)だからです。もっとも自然な光の色に近くするために5000ケルビン(K)が選ばれているといわれています。
そしてもう一つの理由が、5000ケルビン(K)あたりの色温度であれば、悪天候時も道路を照らすことができるため、安全な走行ができるからです。
内藤
島田
内藤
島田
ハロゲンヘッドライトの色温度は4500ケルビン(K)程度、そして純正LEDは5000ケルビン(K)程度といわれていますが、数値を見るとほとんど同じ数値なので、色的には暖色になります。
ヘッドライトで重要なことは、夜間の走行で見やすい視界をドライバーに提供することですが、明るさも大事ですが光が乱反射して見えなくなるようでは困ります。
そこで、雨の日に路面に溜まった水を通り抜けて路面まで到達できる光の波長が必要です。
この光の波長は、黄色に近くなれば光が乱反射するのを防ぎ、対処物を人の目で見えやすくします。その色温度は、ハロゲンバルブの4500ケルビン(K)当たりから5500ケルビン(K)当たりといわれています。
そのため、純正LEDライトも5000ケルビン(K)当たりの色温度に落ち着いていますが、それでも明るく見える理由は、光の量が多いからです。
光の量はルーメンで表すことができ、このほかに光束ともいいます。光源から放射状に発せられる光の線の量が多ければ明るくなります。そして、この線の色がケルビンです。
そこで、ハロゲンより明るく見えるのは、光の束の量がLEDのほうが多いからです。そのため、同じケルビン数でも明るく白く見えます。ただ、逆にケルビン数を上げていくと、ルーメンは下がる傾向にあるので、ハロゲンバルブのような白熱球では4500Kがルーメンに対して最も効率が良い値とされています。
内藤
島田
内藤
実用性を考えると、純正LEDの5000Kが良いと思いますが、世の中にはなぜこんなに白いLEDが人気なのでしょうか。
島田
高効率ハロゲンバルブが全盛の頃も、HIDの青白い光に近づけるハロゲンバルブが多く販売されていました。HIDの稲妻のような閃光は、ハロゲンしか知らなかった当時の人は大きな憧れを持ちました。
それ以降、各社では白い高効率ハロゲンを販売しましたが、HIDキットが主流となると、今度は青い閃光のHIDに人気が集まります。しかし、保安基準から色温度として7000ケルビン(K)を超えると、どうも検査官は青と判断することが多く、HIDキットも6000ケルビン(K)前後が主流になります。
そこにLEDが登場し、今までにない白さがユーザーの心に止まったといえます。
白がなぜ黄色より人気なのかといえば、白いほうが物体の色の再現性が高いからで、黄色いと太陽光の元で見る色とかけ離れて見えてしまうからです。
これは、日中で最も太陽が高い位置があるときに6000ケルビン(K)を超えていることから、人は白い光による見え方に憧れるといえます。
内藤
島田
内藤
純正LEDが5000ケルビン(K)でハロゲンバルブとほぼ同等の色温度になっていた理由には、悪天候時の安全確保が目的であり、また太陽光の色温度に近いことが大きな理由です。
白くすれば、光の強さが落ちるという事を念頭に、あまり色温度を上げ過ぎてかえって暗いヘッドライトにならないように注意しましょう。