こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
日本製LEDの特徴についてはこちらをご覧ください。
今日もあなたの疑問、商品選びの参考になればと思います。
前回、明るさの秘密を聞こうとしたときに社長が電話でいなくなり、結局聞けずじまい。。。今日こそは、秘密について聞こうと会社の前の自販機で珈琲を買おうとしたときに、ばったり社長に会いました。
社長!!!
前回の続きを教えてください!
うわっびっくりした。どうしたんだ、いきなり。
前回の続きってなんだね?
もうお忘れですか?明るさが続くLEDと暗くなるLEDの一番の違いについての内容です。
あぁ~!この事か。
まだ話してなかったね。
なぜ、日本ライティングと他メーカーでは明るさが異なるのか?
今時間があるから、その理由を話そう。
ちょっと漫画で力説してしまったが、私ら日本ライティングの明るさが点灯10分、20分経っても落ちないのは" 放熱性 "が一般のLEDと比べて異常に優れているからなんだよ。
「異常」という言葉をわざと使っているが、決して誇張しているわけでない。本当に基板周りの表面温度が一般のLEDと違い低いんだ。2階にサーモグラフィーカメラが置いてあるだろ?
あります。
そのカメラで、調べた基盤周りの熱の状況がこれだ。
※他社メーカーと比較した画像です。
内藤くん。LEDの寿命を縮める原因を知ってるか?
はい。熱です。
そうだな。LEDの一番の敵は熱。自身が発する熱で壊れてしまうくらいLEDにとって放熱は大事なこと。
明るいLEDがあたり前の現在において、明るさを出せば出すほど、熱量は増え、放熱性能が悪い商品であれば冷却が追いつかず、LEDは熱によって能力が低下し、次第に暗くなっていく。これが、一般のLEDヘッドライトが暗くなってしまう原因。
では、ここで質問だ。
Q:一般的にヒートシンクに使用される素材はなんだと思う?
素材ですか・・・?
社長
はい。終了。
どうだ、分かったか。
普段から製造工場を見ているので、これは簡単です。
アルミです。
社長
このアルミが重要。
なぜなら、放熱性能は、素材でほとんど決まっていると言っても過言ではない。
そして、ここが更に重要で、アルミにも熱の伝わりやすさ表す、熱伝導率が全く違うということ。
内藤くん。入社前にLEDヘッドライトの商品をみて「わぁ~!アルミ使ってるじゃん!放熱性が良いLEDだなこれは!」って思っていなかったか?
ぎくっ!
実は思っていました!!
そうだと思う。全然悪いことではないから安心して。
判断できる情報が今までなかっただけだから。
ぜひ覚えてほしいのは、アルミでも熱伝導率が良い・悪いは存在する。
なんですかADC12というアルミは?
Amazonなどでよく見かける格安商品からネットで有名なメーカーなど多くのLEDに使われているアルミの代表的なものはADC12。自動車部品等に広く使われているダイキャスト製法という型に金属を流し込み成形セル製法に使用される素材なんだ。
LEDによく使われているが、熱伝導率が低く製法上、空気を巻き込みにより製品内に空洞が発生しやすいので、熱伝導率をより低下させる原因になったりする。
一方、日本ライティングで使用しているアルミはA6063というもの。先程の素材は、流動性に優れていることからダイキャスト製法に使われているが、日本ライティングが使用しているアルミは、流動性が全くない。そのため、アルミを削り形作っていくため大がかりな設備が必要になるんだ!
入社したときに、設備の凄さにびっくりしたこと今でも覚えています。そこまでして、このアルミ素材を使う理由はあるんですか?
ある。明るさと寿命を両立する実用性のあるLEDを提供するためには、放熱性が悪くては決して達成できない。だから、" 熱伝導率 "ががかなり優れている、この素材が必要なんだ。
ADC12素材と比べたら2倍以上は優れているよ。
生産できる量は限りがあるがな(苦笑)
よくお客様から「この商品が欲しいけど、在庫切れのようですが・・・」と問い合わせを受けますよね(苦笑い)
ご迷惑をかけている部分はあるが、自社生産の強みを活かしたコストカットを心がけながら、実用性のあるLEDヘッドライトの生産が可能になったのは、他メーカーとの一番の違いかな。
なるほどです。大変勉強になりました。
ありがとうございます。
どのメーカーもアルミの種類までは公表はしていませんので、ユーザーが調べることは難しいのですが、ヒートシンクに使用するアルミはLEDヘッドライトのクオリティーを左右するめちゃくちゃ大事なポイント。
安いモノには理由があるというのはLEDヘッドライトの場合、アルミの種類がその理由になり得ますので頭の片隅に留めてください。
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