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こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
トヨタハリアーは、高級SUVとして高い人気を誇り、本格的なオフロード走行をするSUVというより、シティ派SUVとしての認知が高くなっています。
洗練されたデザインで初代(10系)から多くの人から注目されましたが、搭載されるフォグランプも時代を一歩先行くバルブを装着してきました。
そんなハリアーは初代(10系)から4代目(80系)までどのようなフォグランプを装着してきたのか、そしてどのようなカスタム方法がとられていたのか解説していきます。
目次
内藤
先日、お客さんの2代目(30系)ハリアーのフォグランプをLEDにカスタムしたばかりなのに早いものですね。
もう30系も2代前のクルマになっちゃいましたね。
島田
内藤
島田
だって、高級SUVだからね。まさかハリアーが高級SUVと知らなかったなんてことないよね。
内藤
でも、ハリアーは3代目(60系)からLEDなんですね。ふと思ったのですが、歴代ハリアーはどんなフォグランプだったんでしょうかね。
初代(10系)なんて全く想像がつかないです。
島田
内藤
島田
高級SUVのハリアーは、フォグランプが全てのグレードで標準装備と思っている人も多いでしょう。
しかし、フォグランプが全てのグレードで標準装備だったのは、2代目(30系)と3代目(60系)のみで、新型(80系)もエントリーモデルの「S」は標準装備ではなく販売店オプションとなっています。
では初代ハリアー(10系)はというと、エントリーモデルはやはりオプション扱いでした。
しかもエアロパーツでメーカーがカスタムしたエアロツアラーも最下位モデルはオプションでしかフォグプの設定がありませんでした。
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
初代(10系)ハリアーのフォグランプは、ヘッドライトすぐ下のウィンカーランプの隣に配置されていました。
使用されていたバルブは、HB4ハロゲンバルブを使用しており、当時としてはかなり最先端だったといえます。
というのも90年代後半ではフォグランプはH3が主流で、HB4を採用したトヨタ車はクラウンマジェスタやセルシオといった高級車しか見当たりませんでした。
そのため、当時にハリアーのフロント部分を分解した人たちは、見慣れないバルブに驚きを隠せませんでした。
2代目(30系)ハリアーは、2003年に登場しますが、世界初のミリ波レーダーのプリクラッシュセーフティシステムが大きな話題を呼びました。
フォグランプは、全グレードに標準装備され、フロントバンパー内に収められる形で装着されていました。
しかし、ミリ波レーダーが付いているクルマを安易にカスタムしても大丈夫なものかといった話も当時のクルマ業界で持ち上がりました。
結局は、フォグランプのバルブ交換程度なら全く問題なかったのですが、先進技術をメーカーが採用してくることで、カスタムがこれから難しくなるのではないかと、クルマ業界では危惧する人も見られました。
2代目(30系)のハリアーのフォグランプは、先代と同じHB4ハロゲンバルブのままでしたが、後発のハリアーハイブリッド(平成17年から平成25年)にはH11ハロゲンバルブが採用されています。
3代目(60系)ハリアーになると、ついにフォグランプはLEDが純正装備になります。フォグランプは、前期と後期で取り付け位置などが異なりますが、どちらも標準でLEDを採用しています。
2013年の登場で早くもフォグランプにLEDを採用するところは、やはり高級SUVという事を再認識させられます。
この当時にLEDフォグランプを標準装備していたトヨタ車は、クラウンとSAIぐらいしかなく、あのプリウスαでさえ2014年からなので、かなり先進的なクルマでした。
60系ハリアーは、2013年12月から発売され2017年6月のマイナーチェンジまでの前期モデルと、その後の後期モデルに分かれます。
フロントのデザインは前期と後期で大きく異なり、フォグランプの位置も変わっています。前期では、フロントバンパー両サイドの下側に装着されていますが、後期では前期のフォグランプの位置に縦長のデイライトが装着され、フォグランプはロアグリルの両サイドに移動しました。
60系ハリアーの前期と後期の違いは、フロントデザインのフォグランプ位置を見ればすぐに判別できますが、ともに純正LEDフォグランプを装着しています。
新型(80系)ハリアーは2020年登場ですが、当然フォグランプはLEDを採用しています。エントリーモデルの「S」にはオプションでフォグランプを装着できますが、やはりLEDフォグランプしか用意がありません。
しかし、3代目(60系)までと大きく異なるのが、オプションでバイカラーLEDフォグランプを選ぶことができる点でしょう。
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
それじゃあ、30系ハリアーから80系ハリアーまでの交換方法を解説するよ。
30系ハリアーのフォグランプバルブは、純正スポイラーが付いているタイプとハイブリッド車以外は、バンパーの下を覗くと穴があります。
そこにフォグランプに給電している褐色のコネクターが見えるので何もパーツを外さずにフォグランプバルブの交換ができます。
フォグランプのちょうど下あたりに穴があり、そこから覗くと褐色のコネクターが見えるので反時計回りに回してバルブを取り外します。
※オレンジ色の丸印が褐色のコネクター。フォグランプ下あたりの穴から覗くと見える。
バルブが外れたら、コネクターのツメを押しながらバルブから切り離します。
取り付けは取り外しと逆の手順ですが、ハロゲンバルブを取り付ける際は、ガラス部分に触らないように注意して取り付けます。
LEDバルブの場合も、LEDチップに触らないように注意して取り付けます。
純正スポイラーの場合、下から覗いてもスポイラーの影響でアクセスができないのとハイブリッド車は下側にアンダーカバーが取り付けてありフォグランプが見えません。
純正スポイラーはスポイラーを外し、ハイブリッド車はアンダーカバーを外す作業から始めます。
純正スポイラーは、フロントバンパーとスポイラーを止めている10mmボルトを外せば、フォグランプにアクセスできます。
ハイブリッド車の場合、取扱説明書にフォグランプバルブ交換は、ディーラーで行うよう注意書きがあります。その理由は、ディーラーでバンパーを取り外して交換するよう指示があるからです。
しかし、アンダーカバーを外せば、下側からアクセスできるので、無理にフロントバンパーを外さなくてもできます。
フロントバンパーのフォグランプの下にある、フェンダーライナーを止めているボルトを外します。
ボルトを外すとフェンダーライナーとバンパーの間に手が入るので、そこからフォグランプバルブを反時計回りにひねり外します。
※ハイブリッド車は、コネクターの色が黒色をしています。
バルブが抜けたら、コネクターのツメを押しながらバルブと切り離します。
取り付けは逆の手順ですが、狭いので取り外すより少し大変かもしれませんが、ゆっくりと慎重に作業すればバルブは灯具にはまります。
また、しっかりと時計回りに回し、引っ張っても外れないことを確認します。
60系ハリアー前期は、純正LEDフォグランプを装着しているので、交換するにはフォグランプユニットとLEDバルブが必要です。
フォグランプユニットは、汎用品としてトヨタ用のガラスレンズユニットを使用するのが一般的ですが、30プリウスなどのガラスフォグランプも流用可能です。
交換には、タイヤハウス内から作業しますが、光軸を合わせるために純正の光軸の位置確認のために、壁にフォグランプを照射し、一番高いラインにマスキングテープなどで印をつけます。
交換するフォグランプと反対側にタイヤをいっぱいに回しスペースを作ります。タイヤハウス内にあるクリップを3カ所外します。
バンパー下側を覗くと、フォグランプの下あたりに10mmのボルトが5本止まっているのでそれらを全て外します。
フェンダーライナーをめくり、中を覗くとフォグランプユニットが確認できます。給電されているコネクターのツメを押しながら外します。
※黄色の丸印がコネクターで白い矢印がツメです。
フォグランプユニットは3個のプラスネジで止まっています。すべて外すとフォグランプユニットが外れます。
写真は外したユニットですが、赤丸の部分のネジを外すだけです。
新しいフォグランプユニットにLEDバルブを取り付けます。この時に、LEDバルブのゴムパッキンがねじれた状態で取付けると水漏れが発生するので、濡れタオルでパッキンを拭くと摩擦でねじれを防げます。
LEDバルブメーカーにより形状や色は異なりますが、一般的にオレンジ色の枠内にゴムパッキンがあるので、滑りをよくするために濡れタオルで拭きます。
フォグランプユニットにLEDバルブを装着したら、逆の手順で組付けます。
光軸の確認をします。
取り外す前にフォグランプの照射位置にテープを貼りましたが、純正の光軸と変らないかをテープに向かい照射します。もし低ければ光軸を上げ、高ければ下げるように調整します。
調整は手順4の写真の左下にある歯車を回して行います。
60系ハリアー後期のフォグランプの位置は、前期に比べてバンパー中央よりに取り付けられています。
そのため、フェンダー内からの作業では少しスペースが足りないため、フロントフェンダーとフロントバンパーの接続部分を外します。
手順1から手順2までは60前期と同じ作業です。
この後、手順3(60前期と同じ内容)に入る前に、フロントバンパーサイドを外します。
※ボディに傷がつかないようにバンパーと隣接しているヘッドライト、フェンダーに養生テープを貼ります。
フロントフェンダー側のバンパーの角から手前に引っ張ると簡単に外れます。
この時に、バンパーを浮かしてフォグランプにアクセスできる程度のクリアランスが確保できれば、それ以上バンパーを外す必要はありません。
あとは、浮かしたバンパーの隙間からフォグランプにアクセスし、前期モデルと同じ手順で交換すれば終了です。
80系ハリアーのフォグランプは、フロントバンパーのセンターよりに取り付けられており、フェンダーからではリーチが足りずに作業できません。
そこで、アンダーカバーを外して交換します。
アンダーカバーを止めている赤丸の部分にあるビスを外してアンダーカバー―を外します。
バンパーの下にもぐると、フォグランプユニットが見えるので赤丸で示したコネクターのツメを押しながら切り離します。
フォグランプユニットは3カ所のビスで止めてあります。
LEDバルブ交換は、特殊なビスで止まっています。80系ハリアー専用LEDバルブ(社外品)を購入すれば、専用工具が入っています。それを使いLEDバルブを止めているステーを外します。
社外LEDバルブを取り付けたら、逆の手順で組付けて終了です。写真の上のLEDバルブが純正で、下が純正LEDパワーアップバルブです。
内藤
島田
特別な知識もそれほどいらないかな。順序良く作業すれば、DIYでも意外に簡単にできるよ。
内藤
島田
初代(10系)ハリアーが登場したのは、1997年(平成9年)のことなので、まだSUVブームなど日本にはない時期でした。
当時の国内での人気車種といえば、ステーションワゴンやRV、そしてスポーツカーがまだまだ人気車種でした。
そんな中、カムリをベースにした高級SUVハリアーが登場したのですが、当初はそれほど大きな人気になりませんでした。
カスタムベースの車両としては高級すぎることで、高級車に乗るのならクラウンやセルシオといったセダンが人気であったことも時代としてあります。
そのため、フォグランプをカスタムする人以前に、初代(10系)ハリアーをカスタムして乗る人がほとんどなく、また、フォグランプ自体もHB4ハロゲンバルブという、当時としては最先端のハロゲンバルブであったことからアフターパーツもほとんどなく、初代(10系)は純正のまま乗る人がほとんどでした。
2代目(30系)ハリアーが登場した2003年になると、国内ではミニバンブームが激しさを増し、多くのメーカーから次々と新しいミニバンが発売されました。
そんな中に高級SUVハリアーが最先端の技術をまとい登場したので、かなり多くの注目を集めました。
また、デザインも流線形となりスポーティーなスタイルから中級グレードを購入する人が目立つようになります。
フォグランプは、先代(10系)と同じHB4を使用していましたが、このころになるとメジャーなハロゲンバルブなので、高効率ハロゲンバルブに交換する人が多く見られました。
また、アフターパーツで大型フロントバンパーエアロが登場し、フォグランプもエアロパーツに合わせた専用品を用意するなど、多彩なフォグランプによるカスタムが多く見られました。
3代目(60系)はレクサスRXと分離されて、国内専用モデルとして2013年に登場しました。
レクサスと切り離されてもその高級さは健在で、フォグランプに当時最先端のLEDを標準装備していました。
純正LEDフォグランプはバルブ交換ができないタイプで、もし不点灯などの故障が起きた場合は、フォグランプユニットごと交換が必要になるタイプです。
3代目(60系)ハリアーは前期と後期でエクステリアデザインが異なりますが、どちらもフロントフォグランプはLEDを使用しています。
しかし、純正LEDが暗いことから、明るくするために灯具を交換してLEDバルブを装着するカスタムが多くなっています。
3代目(60系)フォグランプ用の灯具は多く販売されており、前期も後期も取り付けが可能なタイプが販売されているので、後つけLEDバルブは定番のカスタムとなりました。
新型(80系)ハリアーのフォグランプもLEDなので暗いという評判をよく聞きます。
しかし、まだ新しいクルマのため、代替で明るくできる商品がこれから出てくることでしょう。
すでに先発で出ている商品としては、LEDフォグランプの灯体を専用品に交換して、専用のLEDバルブを装着するタイプが見られます。
内藤
島田
あとは自分で独創的なカスタムに仕上げてね。
フォグランプをレモンイエローに交換した30系ハリアーですが、30系であればガソリンモデルでHB4ハロゲンバルブ、ハイブリッドでもH11ハロゲンバルブを使用しているので、好きなカラーのLEDバルブに交換できます。
純正LEDフォグランプの60系ハリアーでも、灯具をハロゲンバルブ用に交換すれば、写真のような鮮やかなブルーのフォグランプにすることも可能です。
日本ライティングから販売されているユニットは60前期には取付け可能です。(後期は取付け不可)
フォグランプにイカリングを装着する方法は、ヘッドライトのように殻割りして装着するのではなく、レンズの上に取り付けるのが主流です。
そして、フォグランプに向いているイカリングは、明るさが強いデイライトとしても使えるCOBイカリングです。
社外品の取り付けなので、防水対策をしっかりする必要はありますが、カスタムとしての難易度は殻割りがない分、低いといえます。
黄色いフォグランプは、LEDバルブをイエロータイプにすれば可能ですが、明るい時も個性あるフォグランプにするならレンズにフィルムを貼ってみましょう。
写真のように、イエローのフィルムを貼るだけで、フォグランプを消灯しても点灯してもイエローを主張できます。
このほか、フィルムの色によっては、上のようにバルブ交換では手に入れられない点灯カラーにもできます。
フォグランプのカバーは、地味なようでも少し手を加えるだけでクルマの表情を大きく変えてくれます。
上の写真のように、オリジナリティーが高い色に塗れば、他にはないハリアーのカスタムの完成です。
フォグランプカバーは、60ハリアー後期や80系ハリアーでは質素で目立ちません。そこで、写真のようにメッキカバーでカスタムすれば、フォグランプにアクセントが付き、フロントの表情が変わります。
最近では、純正でもフォグランプに切り替え式を採用するようになりました。しかし、社外品では、様々な色に変えられる商品があるので、上の写真のようなブルーとホワイトの切り替えを選ぶことも可能です。
内藤
島田
今までのLEDチップを灯体に内蔵されたタイプは、灯体をバルブが交換できる商品に交換されてきました。
しかし、これからはLED本体を交換して明るくするタイプが主流になっていくと考えられます。
というのも、LEDフォグランプが多く純正採用されるようになれば、当然LEDバルブ交換より、ユニット一体式のほうがメーカーとしては効率も良く、LEDフォグランプの形状などの自由度も広がります。
多くの光源が入り乱れる現代は、フォグランプも大きな変換期になっていると言っておもよいでしょう。
そんなフォグランプが大きく変わろうとしている中、日本ライティングでも新たな製品が発売されます。
それも新型(80系)ハリアーにも対応した純正LEDパワーアップバルブです。
今までのように灯具を交換してLEDバルブを装着するのではなく、純正の灯具を残してLEDライトを明るくできるパーツです。
内藤
島田
内藤
島田
ハリアーは、高級SUVとして登場し、常に先進技術を装備していました。そして、新型(80系)モデルもLEDフォグランプを装備しています。
先進技術で武装された新型(80系)ハリアーは、まだ多くのカスタムパーツメーカーなどが、パーツの開発を行っているところです。そんな中、日本ライティングから発売される純正LEDパワーアップバルブは画期的といってよいでしょう。