こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
アルト47万円という言葉を聞いて懐かしいと思う人は、かなり通な方ではないでしょうか。当時商用バンの節税対策として乗用ボンネットバンをアルトに採用し、大きなヒットとなりました。
そして、このアルトを高性能にチューニングしたアルトワークスが誕生し、大きな話題となりました。
それはエンジンだけでなく外装もアグレッシブにデザインされ、特徴的な大型のフォグランプがフロントバンパーに装着されていたことです。そこで、アルトワークスのフォグランプを初代から現行型まで紹介し、加えてカスタム方法について解説します。
目次
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
アルトワークスは、軽自動車の排気量が550ccだったころの1987年に、2代目アルトに採用されたスポーツモデルでした。
この当時に軽自動車自主規制いっぱいの64馬力を絞り出し、軽自動車No1のポテンシャルを誇りました。
そのポテンシャルに負けないエクステリアデザインもかなり特徴的で、フロントには大きなフォグランプを備えたエアロバンパーを装着していました。
その後、モデルチェンジを行い、現在5代目のアルトワークスになりますが、全てのアルトワークスにフォグランプが標準装備されていたのも大きな特徴です。
内藤
島田
内藤
島田
1987年に、2代目アルトを高性能にして走りを追求したアルトワークスが誕生しました。高性能の名に恥じることなく、当時の軽自動車では最高の64馬力という高出力エンジンを搭載して周りを驚かせました。
これがあまりにも高出力であったことから、その後登場する軽自動車もこの64馬力が自主規制となっています。
高性能を求めた初代アルトワークスは、あらゆる視界でも安全に走行できるよう大型のフォグランプをバンパーに内蔵していました。
これも当時としては、かなりショッキングな外観で大きな話題となっていました。
フォグランプに採用されていたバルブはH3aという少しマイナーなハロゲンバルブを使用していました。しかし、このH3aハロゲンバルブは、その後モデルチェンジされるアルトワークスにも装着され、結局4代目のアルトワークスまで採用され続けました。
このH3aハロゲンバルブは、当時から店頭で手に入らないことも多く、交換することを諦めていたユーザーも多くいましたが、実は形だけで見るとH3と台座の部分にある切込み部分の形が少し異なるだけで後は同じでした。
ただし、定格はH3が55W、H3aが35Wと違いがあります。
そして、4代目となるアルトワークスが発売される国内では、ワゴンRのようなトールワゴンが主流となり、アルトワークスは2000年に販売終了します。
それから15年後の2015年、待望のアルトワークスが復活を果たします。マニュアルシフトを操り、4人乗れる実用車でありながらスポーティーに走れる高性能モデルは、古いファンだけでなく新しいユーザーの獲得にも成功しました。
この5代目となる現行アルトワークスにもフォグランプは当然標準装備されていますが、かつてのH3aハロゲンバルブという特異なバルブではなく、現代のクルマらしいH16ハロゲンバルブを使用しています。
このH16ハロゲンバルブの利点は、定格が12V19Wと消費電力が小さいことから熱量が抑えられ、灯体を樹脂にすることができます。これはフロントバンパーの軽量化にもつながり、運動性能向上だけでなく燃費性能にも貢献するハロゲンバルブです。
しかし、消費電力が少ないハロゲンバルブは暗いというデメリットがあり、現行アルトワークスはフォグランプを明るくするカスタムが行われています。
内藤
島田
だからH3aが4代目まで主流だったのは時代的には当然だったといえるね。
内藤
内藤
ということは、どの年代もバルブ交換が必要になると思いますが交換は難しいのでしょうか。
島田
それほど難しくないよ。
内藤
島田
ただ、初代は現存する個体が少ないからここでは省くよ。
2代目アルトワークスのフォグランプバルブ交換は、フロントバンパーを外して作業します。
フロントバンパーを外すと聞けば、かなり難しそうに感じる方も多いですが、軽自動車のフロントバンパーは、かなり簡単に外せます。
タイヤハウス内にあるフロントバンパーを止めている10mmのボルト2本、左右で4本を外します。
そして、バンパーとフェンダーを止めているプラスネジを外します。
クルマの前に周り、バンパー中央下にあるボルト2本を外します。下の写真の赤丸の部分にボルト2本で止まっています。
ボンネットを開けてラジエーターアッパーサポートに止まっているバンパーの赤丸のボルト3本を外します。
計9本のボルトとネジ2本が外れるとバンパーが手前に外れますので、フォグランプとウィンカー配線のコネクターを外して、クルマから完全に分離します。
少しバンパーをずらすとハーネスが見え、黄色い円内がフォグランプとウィンカー配線のコネクターです。
フォグランプユニットのダストカバーを外すと、平端子があるので分離します。そして、H3aハロゲンバルブがバルブ押さえ金具で止まっているので金具を取り外し、バルブを抜き取ります。
取り付けは逆の手順で組付けて終了です。
3代目アルトワークスのフォグランプバルブ交換は、フロントバンパーを外して行います。基本的に2代目とほとんど作業は変わりません。
タイヤハウス内にあるボルト2本を緩め、バンパーとフェンダーを繋いでいる黄色い矢印のプラスネジを外します。
ボンネットを開けて、ヘッドライト上部に止まっているプラスチックのクリップを外します。
頭がプラスのクリップなので、プラスドライバーで回すとセンターの樹脂のネジが上がってきます。
もしネジを回しても上がってこなければ、細いマイナスドライバーを使用し、プラスネジを浮かせるように差し込みながらドライバーを使い回して外します。
フロントナンバープレートを外し、中にある10mmのボルトを外します。これでフロントバンパーを外せます。
バンパーを外すと、ウィンカーとフォグランプのハーネスがあるので、注意しながらフロントバンパーを車体から分離します。フォグランプの裏側が見えるので、3本のビスを外してカバーを外します。
ゴムカバーを外すと、押さえ金具の下にH3aハロゲンバルブが見えるので、平端子を外します。
その後押さえ金具を外してバルブを抜き取ります。
あとは新しいバルブを入れてから取りはずした逆の手順で組み立てて終了です。
4代目アルトワークスのフォグランプは、純正バンパーとスズキスポーツ製のバンパーでフォグランプの取り付け方法が異なりますが、基本的にバンパーを外さなければ作業できません。
バンパーの外し方は、基本的に同じです。
タイヤハウス内にあるラジエーターコアサポートに止まっているフロントバンパーのオレンジ円内にあるボルトを1本外し、フェンダーとバンパーが止まっている黄色い円内のクリップを外します。
フロントナンバープレートを外し、奥にあるボルトを外したあと、フォグランプ下あたりにあるクリップを外します。
ラジエーターアッパーサポートにオレンジ色の○で囲った4個のクリップでバンパーが止まっているので、全て取り外します。
そして、黄色の四角で囲ったラジエーターサポートにツメで引っかかっているので、バンパーを外す際に少し上に持ち上げるようにして外します。
純正バンパーは、バンパー側にフォグランプが装着しているので、バンパーを外す際にフォグランプ配線コネクターを切り離すのを忘れないようにします。
スズキスポーツではラジエーターコアサポートにフォグランプが取り付けられているのでバンパー取り外しで配線に注意する心配はありません。
純正バンパーは、バンパーにフォグランプが止まっています。
フォグランプカバーは、赤丸の3本のビスで止まっているので、それを外せばH3aハロゲンバルブが見えます。
スズキスポーツタイプは、フォグランプをラジエーターコアサポートから取りはずします。基本的に2本のボルトでステーがとめられているのでそれを外すとフォグランプユニットが外れます。
オレンジの丸で囲った平端子を外し、黄色の丸で囲った押さえ金具を押して解除して外せばH3aハロゲンバルブが取り出せます。
取り付けは逆の手順で行えますが、スズキスポーツバンパーは、ラジエーターコアサポートにフォグランプが取り付けられるので、後ろのスペースがありません。
そのため、LEDバルブにする場合、スペースがあるか確認してからにしましょう。
5代目アルトワークスは、フロントバンパーを外さなくても、フェンダーライナーをめくればフォグランプにアクセスできます。
フェンダー内に交換作業を確保するため、タイヤをフォグランプバルブ交換する同じ方向に回します。
そして、フェンダーライナーとバンパーの下部を止めているクリップを1個外します。
この時に、細く小さなマイナスドライバーで絵のようにこじって外します。
クリップが外れたら、フェンダーライナーを絵のようにタイヤ方向に向かって引っ張りめくります。するとフォグランプユニットがすぐに見えます。
フォグランプの配線コネクターをバルブからツメを押しながら外します。次にバルブを反時計回りに回し、フォグランプユニットから取りはずします。
取り付けは、逆の手順で行えば完了です。
内藤
島田
でも、4代目アルトワークスが販売されていた2000年初頭のほとんどの軽自動車は、フォグランプが付いているとバンパー外しが当たり前だったんだよね。
内藤
島田
しかも今の軽自動車より作りが簡素で軽かったからね。脱着はかなり気軽にできたかな。
初代から4代目までのアルトワークスに装備されていたフォグランプは、全てH3aハロゲンバルブなので、市場で高効率バルブを手に入れることは難しく、手軽にフォグランプを明るくする人はそれほど多くありませんでした。
今のように、ネットが普及して情報が入手できる環境なら個人でもアルトワークスのフォグランプのカスタムは多く行われたでしょう。
しかし初代は1987年登場ですし、4代目も2000年までの販売ですから、カスタムの情報は主に雑誌や実店舗での情報に限られていました。
しかし、当時の雑誌はエンジンや足回りのチューニングが主体で、フォグランプはおろかライト類のカスタム情報はほとんどなく、雑誌の広告で高効率バルブが片隅に掲載されている程度だったので、アルトワークスのフォグランプをカスタムして楽しむ人の割合は今よりかなり少数でした。
この他のフォグランプカスタムとしては、3代目以降にはエアロパーツが販売され、それを加工して他のフォグランプの灯体を取り付ける荒業も行うユーザーも見られました。特に印象的だったのは、当時、フォグランプとスポットライトを切り替えられる画期的なランプが販売されており、アルトワークスに吊り下げて取り付けるだけでなく、バンパー埋め込みで取り付け加工する人も現れました。
内藤
島田
内藤
島田
でも最近は2代目もスズキのディーラーなどでレストアしているから、カスタムというより、オリジナルに復元することが主流化もね。
内藤
島田
でも見た目重視のカスタムがないこともない。
それにフォグランプは、悪天候の夜間には大活躍するしね。
それじゃあ、どんなカスタムがあるか、年代別に紹介するよ。
2代目アルトワークスは、かなり台数も少なくなったので、フォグランプのカスタムどころか、ノーマルのアルトワークスも少なくなっています。
それでも、この特徴ある角型の大型フォグランプは、高効率バルブを取り付けるだけで、かなり明るくなります。
ただし、すでに年式が古いので、フォグランプユニットがかなり傷んでいることも多く、フォグランプを点灯させるだけでも大変な場合もあります。
3代目アルトワークスのフォグランプは白色ですが、写真のようにイエローにするとかなりフロントのイメージが変わります。
H3aには、LEDバルブのイエローがほとんどないので、このようなカスタムはかなり有効でしょう。
この年代のクルマの定番は、やっぱりHID化したフォグランプです。写真のように青白い閃光もHIDならではで、LED全盛となった今ではかなり新鮮に映るのではないでしょうか。
LEDバルブがH3a規格にほとんどありませんから、明るくしたいならHIDキットはおすすめです。
4代目アルトワークスの純正バンパーは、フォグランプの隣にエアダクトがあります。
そこに汎用のフォグランプを埋め込めば、フォグランプを4灯化できます。
もちろん同時点灯は車検に合格できませんが、点灯する色を変えるなどすれば、個性豊かなカスタムになるでしょう。
内藤
島田
内藤
島田
新型アルトワークスのフォグランプはH16ハロゲンバルブを使用しているので、日本ライティングから発売されているイエローとホワイトの2色切り替えのLEDバルブに交換が可能です。純正のH16ハロゲンバルブでは、19Wなのでかなり暗いことから明るくしたい人も多くいます。
LEDバルブに交換すれば明るくできますが、交換するなら路面状況や気分で色替えができる2色切り替えがオシャレで良いでしょう。
LEDのホワイトはヘッドライトとのバランスから人気がありますが、雨天や霧などの視界が悪い時には視認性は悪くなります。そこで悪天候時で視認性が良いイエローがおススメですが、その度にバルブ交換は不可能です。
この2色切り替えLEDバルブを使用すれば、手元のスイッチで簡単に色を変えられることができ、しかもメモリー機能付きなのでエンジン切っても次に点灯する時は、直前のカラーで点灯します。
アルトワークスのフォグランプレンズは、全て樹脂製なので、経年劣化してレンズが割れやすいという話が多く出てきています。
そこで、レンズがガラス製のハスラー純正フォグランプユニットにすれば、灯具の耐久性が上がり、しかもH16ハロゲンバルブより明るいH8ハロゲンバルブを取り付けられます。
そして、ハスラーの純正オプションフォグランプなら写真のように、イエローガラスコーティングで見た目も鮮やかです。
5代目アルトワークスはフォグランプがH16ハロゲンバルブなので、暗いことで有名です。
そこで明るいタイプのLEDバルブを装着すれば、視認性は大幅に向上します。日本ライティングでもスーパーハイルーメンモデルを用意しており、左右合わせて10,000ルーメンの光で、足元を明るく照らします。
フォグランプといえば、やっぱりイエローです。悪天候時にはかなり効果を発揮し、純正とは異なる色なので個性も出せます。
日本ライティングからも、従来のイエローに加え、今流行のレモンイエローもラインアップに加わっています。
5代目アルトワークスはH16ハロゲンバルブなので、当然取り付けられます。
内藤
島田
内藤
アルトワークスは、20世紀に最も心を熱くさせた軽自動車の1台です。当時のカスタムの流れと現代のカスタムとは手法は大きく異なりますが、クルマに個性を出したいと思う気持ちは今も昔もクルマ好きに違いはありません。
現行アルトワークスはLEDの登場で、灯火類のカスタムに大きく幅広がり、歴代アルトワークスができなかったフォグランプのオシャレなカスタムも可能となったのが大きな魅力でしょう。