こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。
ガラスコーティング施工車には、雨染みの付着が問題になっています。雨染みの付着しやすいガラスコーティング剤についてはこちらの記事で解説しています。
結論からお伝えすると、ガラスコーティングでも商品によって雨染みの付着度合、取りやすさが異なります。今回はゼウスクリアと他メーカーのガラスコーティング、カラス系コーティングを用いて実証実験してみました。
ぜひ、商品選びの一情報としてご参考になさってください。
内藤
反対にガラスコーティングしていても雨ジミの付着はないという方もいます。
何か洗車で違いがあるのでしょうか。
軽トラマニア小泉
つまり、水がボディに付着している時間が長いと雨ジミの付着が起きやすいということだよ。
内藤
軽トラマニア小泉
雨でも水道水でも同じように放置すれば雨ジミは起きやすい。
内藤
軽トラマニア小泉
あと、ハイブリッドと呼ばれる商品は、比較的雨ジミに強い特徴がある。
内藤
軽トラマニア小泉
雨が降ると、すぐに洗車して水滴を除去できる方はほとんどいないでしょう。
一般に、雨が降った後は、翌日以降の天気が良い日に洗車する事が多く、カーシャンプーなどを使用して丹念にボディを洗い流すと思います。
これはガラスコーティング未施工の場合で、ガラスコーティングを施工していれば、汚れがこびりつく心配がなく、しかもすぐに洗い流せてワックスがけをしたようなピカピカな状態に戻せます。
ガラスコーティングには、このようなメリットもありますが、雨ジミの付着という問題が潜んでいます。特に雨が降った後、自然乾燥を繰り返すと、白い輪のようなシミが車に付着します。これが雨ジミです。
雨ジミは、ガラスコーティングした車のすべてを襲うものではありません。じつは、無機質の雨ジミと同じ無機質のガラスコーティングに付着しやすい傾向があります。
雨が降ってすぐに付着することは無く、「雨が降って、水滴が蒸発する」の繰り返しが起きると雨ジミが付着しやすいです。また、太陽の光が差す夕立の後なども注意が必要です。
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
そこで、雨ジミがどのように起きるのか検証することにしたんだ。
内藤
軽トラマニア小泉
あと、コーティング未施工部分も用意する。どんな商品で検証するか解説するよ。
用意するのは日本ライティングのゼウスクリアと、量販店やネット通販でも手に入りやすい2液タイプのガラス系コーティングです。
ゼウスクリアは、無機と有機の性質を併せ持つ、ポリシラザン系のハイブリッドコーティングで、防汚性、耐スリキズ性、撥水性に優れています。
対する2液性のコーティング剤は、シラン化合物のガラス系コーティングで、簡単施工のコーティングと異なり、本格的な施工方法で施工するプロ仕様と変わらないと評判のコーティング剤です。
内藤
軽トラマニア小泉
左:ゼウスクリア、真ん中:未施工、右:2液コーティング(ガラス系)
検証1:雨が降ったらすぐに洗車して、どのような違いがあるか見てみます。
検証2:雨が降るのを待ち、1週間汚れた状況で放置し、どのような違いがあるか見てみます。
検証3:そして違いが無ければ、さらに雨が降るのを待ち、その後2週間そのままにして違いができるか検証します。
検証4:メンテナンス剤で手入れをした場合にどうなるかも検証してみます。
内藤
軽トラマニア小泉
タイミングよくいくのを願うしかないかな。
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
内藤
軽トラマニア小泉
雨が降った中を走行し、翌日雨が止んだのですぐに洗車してみました。(汚れが付着しやすいようにわざと悪路走行しております)
洗車は、画像のように水洗いのみで行います。コーティング未施工部分は、親水しているのが見て取れます。
最初にゼウスクリアの施工部分がどのようになったのか確認すると、流石にキレイな状態で特に変わったところはありません。
次に他社コーティングの状態を見ましたが、こちらも施工直後とほぼ変わりはありません。
最後に未施工部分について確認しましたが、こちらも雨が降ってすぐに洗うと、キレイな状態に戻りました。
内藤
2回目の検証は、雨が降った後1週間洗車せずに放置してみました。その間、雨に当たることが無いように注意して、1回の雨による汚れがどの程度影響するのか確認します。
動画のように、汚れが付着した状態で1週間放置してもコーティングしてある部分はキレイに撥水しているのがわかります。まだ、ゼウスクリアと他社製品では水の弾き具合は変わりません。
まずは、2回目の他社の状態です。水滴をキレイに拭き取りしましたが、特に雨ジミは見当たりませんでした。ガラス系でも1週間程度放置したぐらいでは問題なさそうです。
2回目のゼウスクリアの状態です。もちろん、水滴を拭き取っても雨ジミはどこにもありません。施工直後と変わらないキレイな状態を保っています。
2回目のコーティングを施工していない部分です。水滴を拭き取るのに苦労しますが、特に変わりはありませんでした。
内藤
軽トラマニア小泉
3回目の放置では、雨が降る日が数回あり、かなり汚れています。2週間何もせずに放置したのでどの程度違いが出ているか見てみます。(汚れが付着しやすいようにわざと悪路走行しております)
3回目の検証では、汚れたまま2週間放置してその間に雨に当たる日が3回ありました。
そのせいなのか、水弾きが悪くなっています。そして、気になる拭き取り後の状態ですが以下のようになっていました。
写真は他社ガラス系コーティングを施工した場所をキレイに拭き取った後です。黒丸の中に小さく点々が映っているのがわかるでしょうか。洗車では落ちないイオンデポジットの付着が確認できました。
さすがに、雨に数回当たって2週間も放置すると、ガラス系ではイオンデポジットを避けられないようです。
上記写真はゼウスクリアの状態です。ドアハンドルから垂れる水ジミの後が出来ていましたが、その他に他社製品のようなイオンデポジットの付着は見られませんでした。
ゼウスクリアでも、水が垂れてくる頻度が高い部分はイオンデポジットの付着は避けられないようです。つまり、洗車後に車の部品の隙間から垂れる水気を全て取り除けばこのような症状は起きないと言えます。
未施工部分は、黒四角で囲んだ部分を見てわかる通り、かなりイオンデポジットの付着が認められました。どんなに洗ってもこれは取れることなく、乾燥すると肉眼ではっきりと見える状態です。
残念ながら、カメラではここまでが限界ですが、明らかに施工してある部分より汚れが目立ちます。
内藤
軽トラマニア小泉
つまり、ガラスコーティングが防汚性に優れているから安心という事ではなく、汚れたらなるべく早く洗車したほうが良いということだね。
2週間放置後、水弾きが悪かったので、手入れをしてから雨の日を走行して2週間放置してみました。(汚れが付着しやすいようにわざと悪路走行しております)
コーティングをゼウスクリアのメンテナンス剤を使用して手入れしてみました。さすがに2週間汚れを放置しても素晴らしい水弾きを維持しています。
水弾きの状態は、未施工部分以外はメンテナンスしているので、水がキレイに流れ落ちて、素早く水気がなくなっていきます。
動画のように、未施工の部分は、水を拭き取る作業もかなり水はけが悪く大変です。
ゼウスクリアのメンテナンス剤でキレイにしてあると、拭き取りは非常にスムーズです。雨ジミはどこにも見当たりませんでした。
他社製品もメンテナンスをしてあげると、キレイに撥水性能を取り戻します。専用品が販売されているので、そのような商品でメンテナンスしてあげると効果的です。
内藤:2週間放置する前に、メンテナンス剤を使用すると雨ジミを防ぐ効果がありそうですね。
軽トラマニア小泉:見た目の撥水がかなり異なるね。メンテナンス剤を使用すると、2週間たっても素晴らしい水弾き状態を保つ。
水滴はボディに留まるのを阻止しているから雨ジミの発生を抑えているかもしれないね。
内藤
軽トラマニア小泉
そこで、どういった方法が良いかまとめてみたよ。
車のボディは、常に様々な汚れのストレスにさらされています。塗装技術が高度化したとはえ、ボディコーティングしなければ塗装は劣化します。
とくに雨ジミは、塗膜に付着して普通の洗車では落ちにくくなりますから、日ごろのメンテナンスが必要です。
そして汚れを1週間程度放置するぐらいなら、ガラス系コーティングもガラスコーティングもそれほど違いはありません。
ただし、何もしていないと水弾きが悪くなるので、水滴除去に非常に時間がかかり、しかも水滴が残ると後でイオンデポジットに変化する恐れもあるでしょう。
今回の検証で分かったことは、有機汚れと無機汚れに強いハイブリッドコーティングでも、2週間汚れを放置し、何回も雨に当たると雨ジミの付着は避けられないという事でした。
しかし付着の程度は、ガラス系より小さいのでリカバリーも簡単にできます。
また、付着する場所は、水が垂れてくるような場所に付着が見られたので、ゼウスクリアでも拭き取り後に水が垂れやすい場所は、入念に水分除去が必要でしょう。
今回の検証で使用したボディのサイドで、未施工部分とガラス系にわずかなイオンデポジットの付着が見られました。
ということは、平面であるボンネットやルーフは水滴が留まる時間が長いので、イオンデポジットの付着がかなり多くなる可能性があるでしょう。
もちろん、ゼウスクリアでも水が垂れる場所にイオンデポジットの付着が出てきたので、2週間後はボンネットやルーフはイオンデポジットの付着が心配されます。
イオンデポジットは、水滴が乾燥することで、水滴に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分がボディに固着します。そこで、これを効果的に防ぐには水滴が流れ落ちる撥水性能がポイントでしょう。
つまり、水をかけて撥水性能が弱まったと感じたら、メンテナンス剤で手入れするとよいでしょう。
そうすることで、水滴がボディに留まることなく流れ落ちるので、乾燥してイオンデポジットが付着するのを防げます。
内藤
軽トラマニア小泉
そして、そのスパンも汚れの放置している期間が長いと早めにメンテナンスしたほうが良さそうだね。
内藤
軽トラマニア小泉
今回の検証では3回程度雨に当たったんだけど、この回数はあくまでも目安。
つまり状況はそれぞれの場所でも異なるから。だから汚れたら2週間以内に出来るだけ洗い流すことだよ。
雨ジミと呼ばれる汚れは、通常洗車で落ちませんから一度付着すると後が大変です。(記事中に記載のガラスコーティング未施工部分の結果を確認ください)
そこで、コーティングでボディを守ることが有効です。しかし、どんなに優れたコーティング剤も、汚れを放置すれば、汚れに水分がとどまり、イオンデポジットが発生します。
汚れが付着した場合、出来るだけ早く洗車することが、ガラスコーティングの防汚性を守る方法です。
また、イオンデポジットが付着しても取り除きやすい(膜密度が高い)ガラスコーティング剤を選ぶとより安心でしょう。