コロナウイルスをきっかけに国内外でウイルスに対する関心が非常に高まりました。しかし、ウイルスは人間にだけ脅威のある存在だと思っていないでしょうか?
コロナウイルスがコウモリを宿主としている事からウイルスは動物にとっても危険な存在で、人間のそばにいるペットも同様になります。
そこで今回はペットにかかるウイルスの中から猫インフルエンザについて紐解いていきたいと思います。
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
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ウイルスの先生
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目次
そもそもインフルエンザとはインフルエンザウイルスを病原とする気道感染症になります。またこの感染症は人獣共通感染症と呼ばれヒトとペットや家畜などの脊椎動物が同一の病原体に感染する特徴があります。
よく耳にする鳥インフルエンザや豚インフルエンザなどの報道はこれを指しています。
さらにインフルエンザをさらに細かく紐解いていくとインフルエンザウイルスにはA、B、C、Dの4つの型があり、以下のような特徴があります。
A型は人にも動物にも感染します。感染力が高いものや過去に発生したウイルスと全く異なるタイプの場合、パンデミックが予想されます。
B型は人同士で感染するとされていましたが、最新の研究によるとアシカなどにも感染する報告があります。
C型は人と豚双方に感染するものの、報告件数は稀です。
D型は主に牛が感染するものですが、人間への感染はいまだに確認されていません。
インフルエンザの型で紹介したように、インフルエンザは数多くの脊椎動物に感染しますが、具体的には水鳥などの鳥や豚、ペットでは犬や猫が代表的になります。
しかし中にはインフルエンザと呼ばれながら、人間がイメージするインフルエンザとは異なるものがあります。それが猫インフルエンザになります。
猫インフルエンザもしくは猫風邪と呼ばれている感染症は、『カリシウイルス感染症』による上気道疾患であることが多いとされています。
ここでの『インフルエンザ』が指す意味とは『鼻、喉、肺などの呼吸器系を攻撃するウイルス感染症』であり通称になります。
正確には、猫インフルエンザの多くのケースが猫カリシウイルスの感染による症状、一部稀なケースでインフルエンザウイルスの感染による症状を指しています。
受験生の子をもつ母親
さらにインフルエンザと一言でいってもいろいろな意味を指している事があるんだね。
ウイルスの先生
しっかりと正しい知識をもって、違いを把握するようにしようね
受験生の子をもつ母親
ウイルスの先生
猫カリシウイルスとは英語で『Feline calicivirus』といい、猫の上気道感染症や口腔疾患の原因となるウイルスです。
年齢に問わず感染のリスクがありますが、特に免疫の低い子猫が罹りやすいとされています。
症状はくしゃみ、鼻づまり、結膜炎(まぶたを覆う膜の炎症)、口の中に腫瘍ができるなど数多くあります。
上気道感染症の臨床症状 | 猫カリシウイルス特有の症状 |
---|---|
くしゃみ | 腫瘍や水泡 |
鼻づまり | よだれを垂らす |
結膜炎 | 関節炎 |
発熱 | 肺炎 |
さらに猫カリシウイルスの重篤化バージョンである強毒全身性猫カリシウイルス感染症もあります。これは通常の猫カリシウイルスよりも強い症状をだし、致死率も50%以上と高くなります。
また強毒全身性猫カリシウイルス感染症は子猫よりも成猫の方が、重篤化しやすい傾向があります。
感染した場合どのような症状が発生するか紹介します。よくあるケースでは子猫がくしゃみや涙を流し、食欲が低下し始めます。
症状が軽い時期は人間の風邪と同じ様子ですが、さらに悪化すると肺炎などになることもあります。
似たような症状を出す病気に猫ヘルペスウイルス感染症もあります。症状が類似しているため分別することは困難ですが、口の内部に水泡や腫瘍が見られるのが猫カリシウイルスの特徴になります。
猫カリシウイルスは接触感染が主な原因とされています。感染した猫のくしゃみや排泄物からウイルスが排出され、汚染された物に触れることで感染します。
通常2~6日の潜伏期間を経て、14~21日前後症状が現れます。
感染した猫は最低でも2~3週間ほど体液中にウイルスを排出、一生ウイルスと共生する猫もいるため回復した・感染していないと思っていても感染リスクがあります。
猫カリシウイルスの診断は2種類あり、推定診断と確定診断があります。推定診断は腫瘍があるなど特徴的な症状がみられる時に行います。
一方で確定診断は必ずしも行うべきものではありませんが、繁殖用に飼育されている場合推奨されます。
確定診断は口、鼻、目から細胞や分泌物のサンプルを採取し、PCR検査など化学的な検査を行います。
猫カリシウイルスから猫を守るためにはワクチンや接触感染のリスク低減が欠かせません。しかし感染源と考えられる点はあまりにも多いため全てを網羅することは不可能といえます。
しかし以下のような対策を推奨されています。
このような対策を講じることで猫カリシウイルスからペットを守ることができます。また、抗ウイルス剤が含まれる商品については日本ライティングでも販売しております。
抗ウイルス、抗菌、除菌、消臭機能がついており特定のウイルスを99.9%減少させることができます。
ウイルスの減少は科学的に実証されたものであり、感染リスクの低減には最適な商品になります。
万が一感染したとしても、合併症を患っていなければ自宅療養が出来ます。酷い症状だったとしても獣医による集中治療があるので過度に不安になる必要はありません。
さて今回は猫カリシウイルスについて人間のインフルエンザの観点から説明してきました。
一般的な呼び方やそれに対する正式な知識との比較などを中心に基礎情報をお届けしましたが、病気を正しく知ることが何よりも予防につながります。
正しい知識や言葉を使いペットの猫カリシウイルス予防に努めましょう。
koyahon
獣医系大学卒業。その後動物を中心とした環境問題をビジネスで解決するため起業し、活動中。