「ライトを白に変えてから、やけに目が疲れる」
「青のライトは全く前が見えない」
ヘッドライトのバルブを交換した人なら一度や二度は、色合いについて考えた事があるはずです。また、上記のような見え方も変わり、苦労した経験もあるかもしれません。
こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
今回は、LEDバルブの色(ケルビン)についての見え方と歳を重ねることで見える色が変わることについて解説していきます。なんとなく運転をしている時に「見えにくくなったかな?」と感じている方は、見えにくくなる原因がわかると思います。
そして、そのような状況で疲れずに運転するベストなLEDバルブの色合いについてもお伝えします。
昨今、高齢者の自動車運転による交通事故のニュースが後を経ちません。その原因の3割以上が「運転中の操作ミス」という調査結果が出ています。
加齢による動体視力や瞬発力の低下による身体機能の変化からハンドル操作に遅れが生じ事故に繋がっているのではないかとされています。
しかしながら、自動車運転の事故は認知機能の低下だけではなく視覚機能の低下いわば老眼も事故を誘発する原因となるのもご存じでしたか。
今回は、なぜ老眼が自動車事故を引き起こす原因についてお話しをさせていただきます。
人間は五感といわれる5つの感覚から得た情報に頼り物事の判断を行っています。その割合は、視覚83%、聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚は1%であるとされています。
つまり「視覚」は五感の中で最も重要な情報源であることがわかります。
例えば、自動車を運転しているとき急に猫が飛び出して来たらとっさに誰しもがブレーキを踏み危険を回避します。
この時の瞬時の判断は「猫が飛び出してきた」という視覚から得た情報に基づき脳が危険回避を判断し身体に命令しているため、ブレーキを踏むことができるのです。
重要な「視覚」をつかさどっている人間の器官は「眼球」と呼ばれるものです。
大きさは10円玉程度であり非常に小さな器官です。
しかしこの小さな器官が識別している色の種類は100万色、それに加えて色の識別だけではなく外界の障害物や距離の間隔をとらえて測定するという役割も果たしているのです。
人間の眼球の仕組みはカメラによく似ています。カメラのレンズに相当する組織が水晶体です。水晶体は近くにあるものや遠くにあるものを見るときにピントを調節する働きをしています。
眼球の奥のほうにある内側の壁に広がっている組織が網膜です。網膜の働きは光を感知することです。
私たちは何かを見ると、それらの色や形が光として目の中に入ってきます。入ってきた情報は角膜・水晶体で屈折し、網膜上にそれらの光が集まり映像が映し出されます。
映し出された映像は神経を通して脳に伝達されることによって私たちは「見えている」と感じることができるのです。
若い人の水晶体は水分をたっぷり含んだやわらかく弾力性があります。
近くのものを見るとき、水晶体がふっくらとした丸い形に変形しピントを合わせます。遠くを見るときには近くを見るときとは反対に、水晶体は薄く変形し焦点を合わせているのです。
つまり、水晶体は置かれている対象物の距離感に応じて厚さを適切に調節することで焦点を合わせているのです。
しかしながら、歳を重ねていくごとに水晶体も身体と同じように衰退していきます。
若いときには水分がたっぷり含まれ弾力があった水晶体は年月が経つにつれて水分量が少なく弾性が失われて固くなっていきます。
そのため、若いころには適切に行えていたピント調整が難しくなってくるのです。これが「老眼」といわれる状態です。
仕事でパソコンを図って見ていると目が疲れやすくなってきた、本を読んでいても近くにある文字のピントが合わなくなってきたなどといった変化が老眼の症状です。
これらは加齢による水晶体の老化によって引き起こされていたのです。
老眼を自覚する平均的な年齢は42~3歳である言われています。老眼は「近くのものが見えにくい」という事だけではありません。
その他の視覚機能にも影響を与えるということが分かっています。
人の目は明るいところに入ると瞳孔が収縮させ光の量を調整できます。逆に、暗いところでは瞳孔を広げて光の量を増やし、周囲の状況を把握します。
例えば、晴れた日に視界のいい道路からトンネルの中に入るとはじめは周囲の明暗差になれませんが、徐々に視界が見えるようになります。
これは「明暗順応」と呼ばれる変化です。明暗順応は目のピント調節が適切に機能しているため周囲の環境を適切に把握することができます。
しかし、目の老化が進むと、水晶体に含まれるたんぱく質が変性し、白濁ないしは茶褐色に変性することもあります。
加齢性白内障と呼ばれる病気です。水晶体水晶体の周囲から濁りが生じ、中心に向かって混濁が進行していきます。
若い人の目に比べて水晶体が光を取り込める量が少なくなるため、明るいところからに暗いところへ移動するときなどは周囲の状況を把握するまでに時間がかかってしまうリスクも生じます。
さらに、混濁が進んだ水晶体は黄色のフィルターを通して周囲をみている状態になるので青みがかった色が見えにくいなど見え方への誤認がおこる恐れがあります。
運転中の周囲の障害物の見落としや発見の遅れにつながりハンドル誤操作を招き交通事故の誘因因子になるのです。
加齢に伴い視力にも老化が始まります。若いときと見え方が変わるため判断力や認知力の低下につながり自動車事故の誘発原因となってしまいます。
日頃の見え方に「おや?」と感じる変化があったら老眼のサインかもしれません。違和感を覚えたら、速やかに医師に相談をしましょう。
車のヘッドライトを明るいバルブに交換し視界を物理的に明るくする、青や白のケルビン数を避け、ハロゲン色の色合いに切り替える、老眼鏡を取り入れピント調節の補助をするという工夫1つで自動車事故のリスクを防ぐことが可能です。