ハロゲンバルブの1種である「H9」を明るくしたいと検索してみたはいいものの、LEDに交換できるのか?そもそもあまり聞き覚えが無く、どんなバルブなのか分からないというユーザー様が多いのはないでしょうか?
こんにちは。
日本製LEDヘッドライト日本ライティングの内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
今日もお客様からの問い合わせについて商品管理の島田さんと解説していきます。
内藤
島田
「H9」のバルブについて説明します。バルブ定格は『12V 65W』で、4灯式のヘッドランプのハイビーム用として使用されています。
『12V 65W』というW数なので他のハロゲンバルブと比べて消費電力が多く、明るいバルブとなっております。
使用されていた年代として、平成15年~平成28年頃に発売された車両のハイビームに使用されています。現行車両でも一部採用されていますが、非常に少ないと言わざるを得ません。
これは、「H11」や「H8」といったバルブと比較して僅少とも言えます。
搭載車種が少ない理由としてはいくつか考えられますが、ロービームの明るさに負けないようにするため開発されたが、既に主流となっていたハイビーム用ハロゲンの「HB3」が存在し、新たに配光制御や金型を起こす等々のようなランプメーカーの大人の事情があり、それほど「H9」を搭載している車両が少ないのではないかと考えられます。
また、時代背景として平成15年(2003年)というと、ヘッドランプのロービームがHIDが全盛期になった時代ということもあり、ロービームのHIDに負けない明るさ(ハイビームにしてもロービームのHIDを凌駕し遠くに光を飛ばす)を出したかったために開発されたバルブとも考えられます。この辺りは所説あります。
一方、新しめである平成28年式の車両等にも使用はされているので、車両メーカーとランプメーカーの折り合い次第というところでしょうか。。。
ご参考までに主な搭載メーカーは、日産、マツダ、三菱、トヨタ、レクサスの一部の車両使用されています。クルマが好きな方でも馴染みが薄いバルブなのではないでしょうか。
搭載車種は各メーカーでも限られた年代で一部の車両に使用されているのですが、メジャーな代表車種はというと、トヨタ bB, 日産GT-R(初期型 R35),セレナ,レクサス CT・RX等が挙げられます。
上記4種のハロゲンバルブの互換性はありません。バルブ形状自体は非常に似ており、口金もツメの部分が少しことなるくらいです。当然車両によっては取り付くことも可能です。ただし、それぞれのバルブには定格出力というものが決められています。
これは、取り付けるランプの耐熱性の兼ね合いもあり、取付できる=互換ありとは必ずしも言えません。取り付けたはいいものの、ランプの耐熱温度に耐えかねて、ランプが溶ける可能性もあるので、形状が同じだからと安易に入れ替えないようにしてもらいたいです。
ただし、LEDバルブへの互換は問題ありません。というのも、LEDは消費電力自体がハロゲンと比べて、非常に少ないので、ランプ溶解する心配もありませんので、ご安心してお使い頂けます。
内藤
島田
「H9」がハイビームとして使用されている場合に限ったことではありませんが(ハイビームに多い「HB3」でも同様)、特にHID仕様の車両の場合、バルブ裏にガッチリとしたカバーが装着されています。
これが原因でバルブ自体の互換はあるものの、取付不可というケースがありますので、注意が必要です。
一方、ハロゲン車両の場合でも当然、「H9」をハイビームとして使用している車両もありますが、車種によって、ヘッドランプ裏の状態はマチマチであるのが現状ですので、しっかりと車種別適合表を確認するようにお願い致します。
・「H9」は4灯式ヘッドランプのハイビーム用のハロゲンバルブであり、搭載車種は少ない。
・「H8」,「H11」のハロゲンバルブ同士での互換性は無いが、LEDバルブへの互換性はあり。
・ハイビームをLED化する際は、ヘッドランプ裏のカバーの有無に注意すること。※要現車確認&適合表確認