こんにちは。
日本製LEDヘッドライト日本ライティングの内藤です。
日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
最近、新車でもLEDヘッドライトが装備されるようになってきましたが、あの白い閃光は憧れるので、自分のクルマがハロゲンが装着されている方はもちろん、HIDからLEDに切り替えるお客さんも増えてきたように感じます。
LEDヘッドライトのカスタム上で、みなさんが最も気になる「車検」について解説していきたいと思います。
ヘッドライトの車検とは?
車検とは、簡単に言えば、使用しているライトが保安基準に適合しているかどうかチェックする検査だよね。ライトに関しては、明るさやライトの照射方向、そして取り付け位置に関して規則があるんだ。
ただ、ヘッドライトの取り付け位置はよほど凄いカスタムしない限り関係ない項目だよね。検査に関係あるのは、明るさや色、そして光軸について検査だね。
しかし、知っての通り平成10年9月1日以降に制作されたクルマは、ロービームで検査が行われるから、それ以前のハイビームで検査されるクルマより厳しい。
ハイビームよりロービームのほうが、検査が厳しいのはなぜでしょうか?
ハイビームの検査では、明るさの規定と光軸だけ注意すれば問題なかったけど、ロービームは、下の画像のようにカットラインが出ているか重要になるんだ。

なるほど、ハイビームはザックリとした検査だったけど、ロービームはシビアに検査するということですね。
あと、ヘッドライトには色の規定もある。H18年1月1日以降に制作されたクルマは、白と決まっている。ただ、H17年12月31日以前に制作されたクルマは白に加え黄色でもOK。そこを間違わないようにね。
年式が経ったクルマは黄色でもよいということですね。
車検に通るLEDヘッドライトとは
敢えてお聞きしますが、社外品のLEDは車検に通るのでしょうか?
そうですよね。。。。外見でもある程度判断できそうですが、やはり取り付けないとわからないということですか?
まず、さっきも言ったように平成10年8月31日までに制作されたクルマなら、ハイビームで車検を行うから、よっぽど粗悪品のLEDじゃない限り車検は通る。
でも平成10年9月1日以降に制作されたクルマは、ロービームで検査が行われるから、かなりシビアになるかな。
ということは、平成10年8月31日までに制作された車であれば、LEDに交換してもそれほど車検のことを気にする必要はないということでしょうか。
そうだね。もともとハイビームでのライトの明るさの規定は、ハロゲンバルブの明るさが基準だから、今どきのLEDバルブなら問題なくクリアできるよ。
では、ロービームで車検に通るLEDはないのでしょうか?
もちろんあるよ。一般的に車検対応と謳っている製品で、ロービームでもカットラインが出るLEDバルブかな。でも100%大丈夫とは言い切れない所も実の話あるんだ。
車検対応品と書かれていても通らないことがある
車検対応のLEDバルブでも車検がNGになる場合があるということでしょうか?
まず、ハロゲンバルブとLEDバルブを単体で点灯させたときの違いを考えてみよう。
ハロゲンバルブは、光らせると円で光を出すんだ。つまり360度照らすことが出来る。しかし、LEDバルブは面で発光するから180度しか照らし出すことが出来ない。
つまり、ハロゲンバルブ取り付けを前提に開発されたライトユニットは、LEDバルブの発光の仕方では性能を発揮できない。
それではハロゲンバルブのライトにはLEDバルブが取り付けられないということでしょうか?
まあ、もう少し話を聞いてね。ライトにはリフレクターが付いているだろう。このリフレクターがハロゲンバルブの360度発光する光を上手に配光している。
だから、このリフレクターに180度しか発光しないLEDの光を上手に集光させられるように設計すればよいことになる。
ようは、ハロゲンとLEDとでは光の出し方が異なるから、リフレクターに集光させるときに、ハロゲンの光と同じように全方位照射できるようにLEDチップを配置したLEDバルブを選ぶ必要がある。そうすることでヘッドライトのカットラインを再現できるようになる。
ということは、LEDバルブを選ぶときには、精度の高いバルブを選べばよいということでしょうか。
確かに精度が高いLEDバルブを選ぶのは重要だよね。特にH4バルブはほぼマルチリフレクターだから、精度の低いLEDバルブだとロービームのカットラインが出にくい。
なるほど。で、初歩的な質問ですみませんが、カットラインとはどんな機能があるのでしょう?
カットラインとは、簡単に説明すると路肩を明るく照らして対向車を幻惑させないよう、ロービームの上方の光をカットする境界線のことを言う。
なるほど、だからロービームはカットラインが大事なわけですね。
そうだね。ロービームと一般に言われているけど、正式にはすれ違い灯というんだね。だから、クルマとすれ違う時に相手を眩しくさせてはならないヘッドライトで、尚且つ路肩は明るく照らす必要がある。
それで、車検にNGになる車検対応LEDとはどんな場合でしょう?
クルマのヘッドライトは、車種ごとに設計されて取り付けられているよね。そこで、精度が高いLEDバルブを販売してるメーカーでは、車種ごとの適合表を用意しているよ。
だから、車検対応と謳っている商品でも全ての車種に装着できるとは限らないから、必ず車種別適合表を確認することが重要となるんだ。
精度の良いLEDバルブを選ぶ重要性
精度の高いLEDバルブの重要性をもう少し掘り下げて教えてください。
そうだね。では、ロービームになった車検での検査方法がどのような物か動画を見てみよう。
この動画は、業者向けの新しいヘッドライト検査に合わせたテスターを紹介しているんだけど、かなり細かくヘッドライトを検査しているのがわかると思う。
確かに。車体と機器の距離や調整がかなりシビアですね。
動画でもわかる通り、最初の測定はロービームで、2回目はハイビームの測定を行っているよね。そこで、今回特に注意が必要なのが、ロービームの部分。
ロービームの測定中、カットオフという言葉が出るけど、そこがカットラインになるんだよ。
なるほど、動画のようにきれいなカットラインが出ないとまずいわけですね。
そして、右上に276hcdと数字がでるけど、これが明るさを表している。Hcdはヘクトカンデラで、1hcdは100cdになるんだ。だからこのクルマは27600cdだから当然問題ない明るさとなる。
なるほど。それで、精度がLEDにもたらす影響はどこに現れるのでしょうか?
まず、精度が悪い中国製などのLEDでは明るさが足りない場合がある。そして、カットラインが出ない。結局、LEDを作るときに、ハロゲンバルブの発光と同じように組み立てられないから、リフレクターからの反射が最適にできない。
だから、この動画のようなカットラインは出ないよ。
明るさ、そして組み立ての制度がライトテストで大きく表れてくるということですね。
その通り。このような業者向けにテスターの動画が出回っていることからもわかる通り、今までのハイビームとは検査がシビアになっているからね。
だからLEDの作りは非常に重要になるから、日本製の精度の高いLEDバルブを販売しているメーカー製が安心というわけだよ。
古いヘッドライトは要注意

ということは、信頼あるメーカーのLEDバルブを選べば問題ないということですね。
メーカーの車種別適合表で車検対応品が装着できても、車検に通らない場合もあるということだね。
だから、話は最後まで聞くように。一般的に、車検対応で適合表に自分の車種があれば取り付けられるけど、ライトユニットが曇っていたり黄ばんでいると車検に通らない可能性がある。
なるほど、ユニット自体に不備があるといくら車検対応のLEDバルブでも難しいということですね。
そういうこと。ライトユニットのレンズに問題があれば、ハロゲンでも車検は無理だけどね。
ということは、光量が足りなくなるということですね。
そういうことだね。せっかく車検対応で規定以上の明るさを出すLEDバルブでも、曇ったレンズで、光量が落ちれば当然車検は落ちるからね。ただ、車検で明るさを測る場所は、バルブの明るさではなくて、照らされる側の明るさを測定するんだ。
わかりやすく説明すると。ヘッドライトを点灯したときに、照らされる路面の明るさだね。だから、バルブがいくら明るくても照らされている場所が規定以上の明るさでなければ車検に通らない。
LEDで眩しいけど実際運転席から路面を見るとそれほど明るくないLEDバルブはアウトだね。
ということは、ヘッドライトが曇ったり黄ばんでいるならユニット交換かクリーニングが必要ですね。
ただ、クリーニングしても一時しのぎでしかない。クリーニングキットなどで綺麗にしても、すぐに曇ってくる。だから古いヘッドライトユニットは新品に交換したほうがいいね。
車検を通すためには
LEDバルブに交換して、車検を通すにはどうすればよいでしょう?
LEDバルブには、安価で作られた商品が非常に多く出回っている。効率化してコストを落としているのであれば良いが、商品の品質に関わるコストを落としているのであれば、それは問題だね。
全てでは無いと思うが、多くの安い商品は後者の場合が多いと思う。そのような粗悪品に手を出さないことが重要だよ。
そうだね。安いLEDバルブは、必ずなにか問題がある。とくに保安部品のヘッドライトバルブは注意が必要だね。この辺を意外と軽視して安い商品を装着して車検でNGとなるケースが目立つよ。
購入する時にしっかりとしたメーカーを選べば間違いないということですね。
そうだね。ただ、精度の悪いLEDで車検に不合格となった場合は、純正のハロゲンバルブに戻すのが間違いない。
もちろん精度の高い国産LEDバルブを購入して車検に臨んでもよいけどね。ただ、先にもいったようにヘッドライトユニットが曇っていれば話は別だから。
まとめ
LEDヘッドライトは、夜間の視認性を高めるので、安全運転に寄与します。しかし、安価な製品はカットラインが出ない商品があり、対向車などに迷惑をかけるばかりか車検にも通りません。
そのあたりも気をつけて商品選びをしていただければ自分のためでもあるし、道路を利用する様々な人のためにもなるかと思います。
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